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文学部

2016年度佐藤達夫教育研究振興基金によるフランス研修を実施しました

2017年04月14日
明治大学

A部門 ディドロ大学研修中の一コマ シャルトル大聖堂前にてA部門 ディドロ大学研修中の一コマ シャルトル大聖堂前にて

 フランス文学専攻では、2015年度に引き続き、2016年度においても、明治大学のフランス文学専攻OBの佐藤達夫氏から、フランス文学専攻の学部生と大学院生が実際にフランスに行き、みずから異文化体験をすることによって、国際人としての素養を身につけることを願って、高額のご寄付を頂きました。
 この嬉しいお申し出を最大限活用するべく、フランス文学専攻では昨年度のA部門(パリ・ディドロ大学での短期語学研修)とB部門(自由研究型フランス研修)という二つの部門に加え,C部門(長期留学)を設け、学生の応募を募ったところ、多数の学生から応募がありました。

 A部門では、いまパリでもっとも発展的なパリ・ディドロ大学と提携し、春休み中に3週間の明治大学文学部オリジナルの語学プログラムを実施しました。その参加費の大部分を基金から助成しています。平日の午前中は能力別に語学の授業を受け、学食での昼食後、午後には自由行動やパリの見学を行い、土曜日には、フォンテーヌブロー宮殿やシャルトルの大聖堂、プルーストの『失われた時を求めて』のモデルとなったイリェ=コンブレなどといったパリ近郊の歴史的な町を訪れるという盛りだくさんの内容で、精力的に語学研修・課外研修に取り組みました。参加者は、それぞれ留学期間中に各自の研究を行うための研究計画書を事前に作成し、学業成績やフランス語力を合わせて審査の上,選ばれました。1年生3人と2年生12人の計15名が参加し、パリの大学生の生活を満喫しました。

 B部門は自由研究型の部門として設定し、学生が設定した研究計画の経費を基金から助成をすることにしました。今年度も1年生から大学院生までの沢山の応募がありましたが,その中から、<フランスの戦争の痕跡の現代におけるありようから考える>や、<映画から見るパリのイメージと実態>、<フランス語における前置詞句のアクタン性に関するインフォーマント調査><フランス音楽 ジプシージャズ ロマ音楽との融合>など優れた計画12件を選抜しました。A部門とは異なり、各学生が飛行機の渡航費や宿泊費,研究に必要な経費を前もって調べ、研究の実現性や、テーマに則した効果的な研究方法などについて教員と相談しながら計画した上で、2週間から1ヵ月の間フランスで研究を行いました。

 C部門は大学・学部間協定校留学,認定校留学など,2016年の秋から長期留学をした9名の学生に対し,飛行機代・宿泊代の補助として助成を行いました。基金の助成を受けた学生は語学力の向上のみならず,<アフリカ研究の盛んな大学で,将来アフリカの支援活動に携わるため勉強したい>や<フランス語圏に実際に身を置いて,フランス文学を学びたい>など,様々な目的をもって留学をしています。
 明治大学では2017年3月現在,フランスに大学間・学部間併せて21校の協定校を擁しており,今回の学生は2016年に締結された学部間協定校のボルドー・モンテーニュ大学や大学間協定校のパリ第3大学ソルボンヌ・ルーヴェルやリヨン政治学院などに留学しています。

 各部門とも,各自が研修を行った成果レポートを作成し,成果報告書集として取りまとめ,今後佐藤達夫氏に報告する予定です。