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節電について

2011年05月24日
明治大学

学長室専門員 外池 力


  今夏のいわゆる節電目標が15%となりました。大口需要者にはそれが義務化され、本学では各キャンパスとも該当しますので、昨年のピーク時の電力需要の15%カットが求められます。電力の使用量を山に例えて考えると、一日全体の電力を節約し山自体を低くする「節電」を基本としながら、ピーク時の電力の山の高さを抑える「ピークカット」、電力使用をピーク時ではない時に移し山をならすようにする「ピークシフト」が必要となります。

  震災以降、共用部分の照明を減らすことをはじめとして多くの節電対策がなされてきました。さらにこれから、夏場を迎えピークカットとピークシフトの対策が必要になります。いずれにせよ、これらの取り組みには、大学の施設・設備を中心とする全体的な取り組みと、教職員、学生が個々に取り組んで、積み上げていくものがあります。前者は、施設・設備関連の方々を中心に、すでに綿密な計画が立てられており、必要に応じて段階的に使用電力を減らしていく予定です。後者は、皆さんの工夫と努力が重要で、すでにいろいろ方法が各種メディア等で紹介されていますが、本学でもHPなどを通じて広報していきますので御協力をお願います。

  ピークカットで一番効果的なのは、電力使用の一番多くを占める冷房を含む空調関連です。そこで冷房の設定温度の徹底をお願いすることになりますので、例年にない暑さ対策が必要です。昔の「サザエさん」を読むと、いかに夏の暑さネタが多いかに気がつかされます。イライラするのをうまい「オチ」で笑い飛ばしています。ただし人も、街並みも、建物の構造も、ずいぶん変わってしまったのは事実です。特に熱中症には、細心の注意を払わなければなりません。暑さは我慢や気持ちだけでしのげるものではありません。早めの水分補給や日陰など涼しい場所での休息などが大切です。何よりも日々の体調管理が重要になります。

    今年の夏は、どのくらい猛暑なのか、全体の節電計画はうまくいくのか、まだまだ不確定な要素はあります。ぜひ情報を共有して、意見を出し合いながら、この夏を乗り切りましょう。暑さに限らず、今回の震災による多くの未曽有の出来事の経験は、多くのことを考え、工夫し、見直す機会でもあるのです。