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2018年度秋季卒業式(2018年9月19日)

2018年度9月卒業式での学長告辞(駿河台キャンパス・リバティホールにて)


卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。9月に卒業する君たちには、きっと3月に卒業した人たちよりも、はるかにたくさんの物語、人とは違う物語があったことでしょう。留学した人もいるでしょう。アルバイトをした人もいるでしょう。中には起業した人もいるかもしれません。皆さんは、自分の物語を作るために、他の人にはない時間を持つことができたのです。それはとても大切であり、その経験は必ず君たちを強くしてくれたはずです。

おそらく人生は、直線ではありません。まっすぐに登る道もあるけれども、ぐるっと迂回して横道に入りながら、山の頂を目指すこともできます。同じ目標に向かうのであれば、むしろ知らない道を迂回しながら歩いた方が人生はずっと豊かで、語ることが出来る物語になります。

私たちは常に、「ダイバーシティ」、「多様性」ということを共有しています。明治大学の中には様々な国から来た人々がいて、多くの異なる体験を共有することができます。そうした多様性の中で、自分たちの新しい姿を発見することができる場を与えることが、大学の役割であると、私は考えています。

私は二年前の入学式の日に、大学は「キャンプ」であると表現しました。大学は世界へ出るため、あるいは次の人生へ向かうための暫定的な居住地である「キャンプ」。まさにキャンパスという言葉はキャンプと同じ意味を示しています。私たちはずっとここに留まるのではなく、どこか次の場所へ行くために、たまたまここに集まり、そしてそれぞれの目的を持ちながら多様な世界の中で物事を考えていく。それがとても大事な事です。明治大学の存在意義は、アジアや世界の中でその多様性を拝見して世界へ出ていく「キャンプ」としての役割を果たすことだと考えます。

これから皆さんは大学を出て、あるいは大学院を出て、世界へ出ていくようになる。このキャンプで養った多様性についての知識、あるいはお互いの違いを許しあう寛容というものを体験した人間関係の成果が皆さんを支えてくれることでしょう。むしろこれからの世界の方が君たちにとっては、大学にいるよりはるかに多様であり、異なるものの体験が培われていくことでしょう。

私は一昨日、バンコク出張から帰ってきました。驚くべきことに、私が行ったバンコクの近くにあるアマタ・コーポレーション、アマタ地区には330以上の日本企業が入っていました。そこで学生交流やインターンシップ等の計画について意見交換をしてきました。まさにそれらの計画は、私たちが考えるアジアにおける多様性の宝庫であり、多様性の豊かな場所です。これから明治大学は、アジアの中の大学、中国やアセアン諸国の中にいる大学として、多くの留学生を迎え、学生を送り出していく。その時に私たちは、「ダイバーシティ」、「多様性」というものを持ちながら、その多様性を尊重する精神の中で学生たちが生きていくことを望んでいます。

これから皆さんが出ていく社会には、多くの試練があり、多くの苦難もあるでしょう。しかし私は、その多様性の中で生きていく力と、寛容さを持ち、皆さんの人生がいいものになっていくということを確信しています。皆さんには、この世界の可能性と豊かさを胸いっぱいに抱いて生きてほしい。そして、もし打ちのめされることがあったなら、もう一度このキャンプに戻ってきてほしい。その挫折を支えるものが、やはりこの大学にはある。このキャンプの中で新しいことを学び、そしてまた新しい場所へと出発していくことがいいことなのです。そのことを、ぜひ忘れないでいてほしい。明治大学は、いつでも君たちの場所です。

みなさんは、卒業後、明治大学OB・OGとして、いつでも大学と繋がることができる大きなネットワークの中で生きていくことでしょう。タイにもたくさんの明治大学OB・OGがいました。中国やアメリカあるいは南米など、様々な国に明治大学のOB・OGがいる。そのネットワークが君たちを支えてくれることは、間違いはありません。そのことをいつも忘れずに、これからの人生を生きていってほしい。私たちは、君たちが様々な経験をしていくことを誇りに思い、ここで君たちのことを支えていきたいと思っています。

卒業おめでとう。



2018年9月19日
学長 土屋恵一郎

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