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学長室

第20回明治大学ホームカミングデーに寄せて

2017年10月22日
明治大学 学長室

リバティタワーの竣工を機に始まった「ホームカミングデー」も、今年で第20回を迎え、今や秋の恒例行事となっています。このことは、神田駿河台の街並みが大きく変化して20年が経過したことを意味します。対して、卒業生である校友を歓迎するこのホームカミングデーは、明治大学の新しい歴史を確認できる日となっています。卒業生のみなさんには、「母校」というノスタルジックで懐かしい言葉を思い起こすだけではなく、明治大学の今の姿を知っていただき、大学の未来を共にしていただきたいと思います。

かつての明治大学を知っている者からすれば、現在の明治大学はまったく異なる姿をしています。私も明治大学法学部に入学してから53年が経過しましたが、自分の人生の変化以上に、明治大学の姿の変貌に驚きます。和泉キャンパスの変化は大きく、わずかに第二校舎に当時の姿が残っています。2019年には留学生と日本人学生が共に生活し・学ぶ、「学びの場」としての和泉国際混住寮(仮称)を竣工予定です。駿河台キャンパスは特に変化が著しく、法学部校舎であった場所だけがそのまま残っています。それでも、道は変わることはないので、そこを歩けばかつての姿を思い起こすことができます。さらに生田キャンパスがあり、4年前には中野キャンパスができました。中野キャンパスには、新しい学部である国際日本学部と総合数理学部が展開しています。このような探求は、建学の精神に立脚しながら、常に新しいことに挑戦し変化してきた本学の証です。かつての記念館の古びた建物も今となっては良い思い出です。しかし、ノスタルジーだけでは、大学はこの世界のうちで生きていくことはできません。思い出の校舎の向こうに新しい世界を築いていくダイナミズムが求められています。明治大学がこの20年にわたる躍進の経験を活かして、さらにアジアのリーダーとなりうる大学へと変貌を遂げていることを確認していただく機会が、このホームカミングデーなのです。

今、明治大学卒業生であることを、プライドをもって言うことができます。11年連続で受験生が10万人を超え、卒業生も政財界から学問、文化、スポーツ等あらゆる分野で活躍しています。このプライドを維持していくためには、卒業生である校友とともに、大学がさらに発展していかなければなりません。「住する所なきを、まず花と知るべし」。共に前へ進みましょう!