社会科学と自然科学の接点を研究する「社会物理学」や「経済物理学」という分野はまだ発展段階のため、面白いテーマがたくさんあります。 例えば、株価変動は殆ど乱数に見えますが、数分以内の高頻度変動には規則性があって、それを利用した予測も可能です。ある程度時間がたつとその規則性も変化しますが、 人工知能のテクニックを使って刻々と変化する市場と戦う余地もあります。コンピュータを駆使して、より良い戦略を自動生成することもできます。 完全にランダムな時系列に対して適用できる「ランダム行列理論」を使ってランダム部分とそうでない部分を分離するテクニックをうまく使うことで、市場の様相変化を見やすくすることもできます。 ついでにこの方法を使って、一般時系列の乱数度を測る道具を作ったりもしています。
►研究業績等