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問題分析ゼミナール(3年生)紹介[横田 貴之]

明治大学情報コミュニケーション学部 問題分析ゼミナール(3年生)紹介
横田 貴之 准教授
(主要担当科目)地域文化論(イスラーム)

≪学生へのメッセージ≫

 「中東」と「イスラーム」という言葉から、皆さんは何を連想するでしょうか?砂漠やアラブの大富豪といった異国情緒あふれる世界、あるいはテロの凄惨なイメージかもしれません。このゼミナールでは、私たちには縁遠い中東やイスラームを出発点に、現代世界を読み解くための視点をはぐくむことを目指します。必ず新しい発見があります!!
■研究テーマ
 中東・イスラーム研究~現代中東とイスラームから異文化と世界を学ぶ
■研究内容
 当ゼミナールでは,現代中東とイスラームを鍵概念に国際情勢を読み解くことを目的とする。
 現在の国際情勢を考える上で,中東地域やイスラームは必ず言及しなければならないものとなっている。2011年に始まった「アラブの春」と呼ばれる民衆革命,その後間もなく世界の注目を集めたイスラーム主義運動の政治的台頭,エジプトでのクーデタ,シリアやリビアでの内戦,「イスラーム国」の伸長など,誰もが一度は聞いたことがある出来事が立て続けに起こっている。中東やイスラームに端を発する諸問題は,欧州へのシリア難民問題,「イスラーム国」の世界的な拡散,イスラーム金融の発展,石油価格の経済的影響といったグローバルな課題にもなっている。また,これらの問題は,日本に暮らす我々にとっても他人事ではない。滞日ムスリム(イスラーム教徒)は10万人以上といわれ,すでに身近な隣人となっている。
 当ゼミナールでは,中東地域とイスラームに関する基本的知識を出発点に,国際社会が直面する諸問題を考察し,その原因・現状・解決策を検討する。単なる理論の適用ではなく,一つの地域に立脚して国際情勢を読み解くことを試みたい。その際には,地域研究の手法を用いつつ,分析の有用な視座として比較政治学の諸理論を援用する。
 なお,中東地域とイスラームが鍵概念ではあるが,欧米諸国や東アジアにおけるイスラームをめぐる問題,東南アジアにおける「イスラーム国」,異文化理解や多文化共存,テロリズム,歴史研究,イスラーム金融など関連するテーマであれば,受講生の希望に応じた研究テーマ設定を認める。アラビア語などの現地語学習,国内外での研修については,受講生の希望に応じて対応する。また,英語文献を活用するかもしれないので,ある程度の英語読解能力を鍛えておいて欲しい。 
その他(学生へのアドバイス)
 現代中東やイスラームに関心を持つ学生の参加を歓迎します。新聞やテレビなどで日常的に中東・イスラーム関連のニュースに触れてください。ゼミでは,基礎的な学習を踏まえて問題分析の基本を習得するとともに,発表・議論・執筆の作法も学びます。