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ヤクルト工場を訪問





・はじめに
今回私たちは京都にあるヤクルト工場に訪問した。そこでは「ミルミル」の生産工程などを知ることができた。工場見学ということもあり、詳しい質問はその場ではできなかったがヤクルト本社に質問内容を送り、回答をいただいたのでその内容をこのレポートにてまとめる。

・聞き取り調査
1 Q、貴社は年間莫大な量の飲料生産を行っておりますが、容器回収など環境に特化した生産を行っているか。
→リサイクル法に基づき、自社とは関係のない業者によって対応される。またCO2削減目的として、太陽光・風力発電も展開。さらに輸送車も排ガス規制などに基づき生産された商品の運搬を行っている。
→受注生産方式をとっているので、ロスが最小限になるようにしている。[i]自社でのチルド配送もおこなっている。

3 Q、HPより、1972年から貴社は「愛の訪問活動」というボランティア活動を行っていることが分かったが、ボランティア活動も経営活動の一環として行っているのか。
→ヤクルトレディという商品を届ける販売所の方(良くバイクに乗っているのを見かける)がお年寄りの安否確認なども含めて宅配を行っている。これは経営活動の一環と位置づけている。

4 Q、化粧品を生産するなど、今後多角化戦略をとる計画はあるのか。
→医薬品・化粧品などを展開しているため、今のところはなし。

5 Q、消費者に知らせたい貴社の社会貢献活動を教えて頂きたい。
→社会環境レポートがHP上に載っているのでそちらも参考に。
各地区の販売会社がそれぞれの理念に基づいて、売上の一部で盲導犬や車いす、介護訪問用車輌を購入して自治体に寄付するといった活動をおこなっている。


・学生の感想
今回工場見学をして工場の衛生管理の徹底、品質管理というものを知ることができた。またヤクルト本社からの回答である、CSRの一環について環境問題を考えていることがわかる。CO2の削減というのは今では当たり前のことのようになっているが、環境経営という視点から考えたときに、必ずしも自社の利益にはつながらない。今では[ii]低炭素社会という考えも出てきている現状で今後どのようにヤクルト本社が対応してくるのか楽しみである。

[i]チルド。製造から配達、販売までを低温(0~5℃もしくは0~10℃)で管理されている製品のことをチルド製品と呼ぶ。チルド食品およびチルド製品には、牛乳やヨーグルト、果汁飲料などがありる。

コンビニでは、温度帯別共同配送というシステムをとっており、チルド製品はチルド製品ごとに一箇所の配送センターに集められ、そこから店舗に配送される。

[ii]低炭素社会:同じ効用を発揮する製品であれば、温室効果ガスの排出の小さいほうが優先される。もしくは製品開発や都市計画の際に、温室効果ガスの排出を抑制することが十分に盛り込まれる社会。


実施日 2010年9月15日
実施場所 京都府宇治市
担当教員 小関隆志