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2016年度中学校卒業式

式辞

 冬の寒さが緩み、春の息吹が感じられるようになった本日、明治中学校第三学年162名が卒業を迎える。三年前に私の校長着任と時を同じくして入学したあどけない少年少女が、いまや立派な体躯をそなえ、凛々しい姿で私の目の前に並んでいる。誠に喜ばしい光景である。
 本日、学校法人明治大学より柳谷理事長をはじめ役員の皆様方、明治大学より副学長の千田先生、そしてPTAの御来賓の皆さんが、諸君の卒業を祝し、ご来校いただいた。心より御礼申し上げたい。
 さて、この三年間、毎朝早くに起きて登校し、勉学をはじめ班部活動、学校行事など様々なことを同時に経験しながら成長し、本日無事卒業を迎えることとなった。それは、君たち一人一人の奮闘努力の結果ではあるが、早朝よりお弁当を作り、なかなか起きない君たちを起こし、朝食を供し、夕方には汗にまみれたユニフォームを持ち帰る君たちを、温かく見守る家族の存在があったことを忘れてはならない。本日の卒業を誰よりも喜んでくれている家族に、感謝の気持ちを伝えて欲しい。
 中学と高校の六年間は、大学において高等教育を学ぶための基礎学力をしっかりと蓄える時である。大学では、高度な専門性をもとに各分野に存在する未解決の問題を解くための方法を学び、知的研鑽を積んでいくことになる。先人が残した知見を知るために、書籍や論文を読み、何がすでに解明され、何が未知なのかを理解しなくてはならない。それらは古文書である場合もあり、外国語文献の場合もある。
 次に、そこから得られた知見が、現状を正しく把握しているのか、正確に説明しているのかを確かめる必要が生じる。そのためには、データを収集し、分析していくことになる。数値データの場合には、数学や情報処理の能力が問われ、歴史的史料の場合には、高度な語学力と歴史や地理、政治、経済、文化に関する造詣が求められる。そして研究の結果を公表するためには、文章を書く能力や人の心を動かすことのできるプレゼンテーションの能力が必要となる。つまり、中学と高校で学ぶ全ての知識は、君たちが知的成長をし、問題解決能力を有する優秀な人材になるために必要不可欠なものなのである。
 さらに、君たちに求められるのは知識だけではない。本校に学ぶ者は「第一級の人物たれ」と求められている。初代校長鵜澤総明先生の言葉である。創立当時の旧制明治中学は、わが国の指導的立場にたつ人材を育成する責務を担っていた。第一級の人物とは、勉学が秀逸であるだけではなく、立ち居振る舞い、人間性においても一流でなくてはならない。まさに「明校健兒」としての矜持をもち、誰から見ても、憧れの存在となるべき人物であるべきなのである。他者の存在や気持ちに配慮し、公正で清く正しい思考を常に意識していようではないか。
 明治大学の直系付属校としての明治中学の卒業生は、明治高校に進学しても、あるいは他の高等学校に進学しても、「質実剛健」、「独立自治」の理念の下、健やかに逞しく、そして相互に助け合いながら、共に大きく成長して欲しい。そしていずれは明治大学の中核として、更には、世界の中心で活躍する人材とならんことを期待している。君たちには、その資質が十分備わっていると確信している。
 卒業、おめでとう。


                                                 2017年3月19日

                                         明治大学付属明治高等学校
                                                 校長 安藏 伸治  

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