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掲載日:2008/11/17
【理工学部】物理学系セミナーのお知らせ(12/16)
題目: 『 カシミール力はローレンツ力か? 』
講師: 中村孔一先生(法学部教授、理工学部兼担教授)
日時: 2008年12月16日(火) 16時20分〜17時50分
場所: 理工学部A棟207教室

講演要旨:真空中に平行に置かれた2枚の導体板の間には引力が働く。この現象はカシミール効果と呼ばれる。導体に電流を流したり、電場をかけて電荷を誘起しているわけではない。ただ2枚の導体板が置かれているだけである。なぜ力が働くのか。
 通常は次のように説明されている。導体の間の空間に生じる電磁場の量子揺らぎのゼロ点エネルギーは導体間の距離の関数になる。このエネルギーは距離が小さくなると小さくなる。すなわち、導体が近づくほど、間の空間にあるエネルギーは低くなる。したがって、放っておけば導体は近づいてくる(導体間に引力が働いている)。
 この理論で、引力の大きさはきちんと計算でき、実験的にも確かめられている。その意味で、カシミール効果は完全に説明がついているといえる。
 しかし、ゼロ点エネルギーは、エネルギーの原点のとりかたの任意性を口実に redundant な量だとして通常は取り扱われている。そうした量をもとにして観測にかかる力が計算されるのはちょっと妙な気がする。さらに、揺らぎによる場のゼロ点エネルギーをすべてのモードについて足し合わせたものは発散してしまう。上の計算は、無限大から無限大を引いて有限量を求めるというきわどい計算をしている。
 ここでは、揺らぎによって生じる電磁場が導体表面に誘起する電荷と電流に、揺らぎによる電磁場自身がおよぼすローレンツ力を計算し、ゼロ点エネルギーという概念を通さず直接にカシミール力を求める試みを紹介する。

中村先生には長らく当理工学部、とくに物理学科の学部生と院生に電磁気学3や量子物理学特論など物理学系科目を教えていただいております。今回学部の学生諸君にもわかるよう計算の詳細よりもアイデアを分かり易くお話しされます。  
今年度限りでご退職されますので、ご講演後、ご自身の物理学者としての来し方もお話しいただく予定です。学部生、院生、教員の皆様のご参加をお願い申し上げます。

(連絡先:稲垣睿 tel:044-934-7432、inagaki@isc.meiji.ac.jp)      
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