「明治大学広報」
 
第560号(2005年8月1日発行)
◆理工学部工業化学科が名称変更
   2006年4月1日から『応用化学科』に
 明治大学理工学部は1944年の開設以来、科学技術の発展とともに歩み、有為な人材を多数輩出してきた。89年には、「理と工の融合」の理念のもとに工学部を改組。現在では、電気電子・電子通信・機械・機械情報・建築・工業化学の工学系6学科と情報科学・数学・物理の理学系3学科の計9学科および総合文化教室から構成され、高度な専門知識を持ち人間性豊かで広い教養を備えた人材を育成している。

 また、研究・教育面で世界に誇れるような先端科学技術研究大学院を構築することを目標に、「I―MAST(Meiji Institute of Advanced Science and Technology)構想」を提起。大学院・学部6年一貫教育のもと、フロンティア精神に満ちた若手研究者の育成と、高度な技術と知識を駆使できる高度専門技術者を育成することを目指している。

 このたびの学科名称の変更は、工業化学科の研究体制・教育方針をより実態・現状に即したものとすることを目的としている。

 工業化学は、高度経済成長期の化学産業の発展に伴い急速に成長した分野であるが、その後の環境問題への対応や循環型社会創生のための材料開発において、より広範な自然科学の理解を必要とするに至っている。このような時代背景の中で、「工業化学」という用語はその役割を終え、より広範な研究領域に対して用いられる「応用化学」という用語がこの分野では主流となっている。

 また工業化学科では、広い視点での化学研究を担える人材を確保してきており、カリキュラムについても無機化学・有機化学・物理化学・化学工学・分析化学の5つの基礎科目に重点を置いて、応用研究を見据えた基礎科目の充実を特徴としてきた。

 これらにみられる研究体制・教育方針は、工業化学科というやや限定的な観念を脱しており、これらの実態・現状を踏まえて、学科名称を「応用化学科」に変更することとなった。来年4月1日から、新入生を含めた全在学生が対象となる。
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