「明治大学広報」
 
第561号(2005年9月1日発行)
◆論壇: 「明治大学就職・キャリア支援センター」の設置に向けて
一教務部長 坂本 恒夫
 現在、「明治大学就職・キャリア支援センター」の設置が検討されています。
 これは、学生や院生の就職活動を全学をあげて積極的に支援していこうとする納谷廣美学長の年度方針に基づくものです。
 これまで就職活動は、就職部が学生に就職を紹介するかたちで行われてきました。就職部の頑張りで“就職の明治”と呼ばれるほど大きな実績を上げてきました。
 しかし時代は変わりました。学生諸君は、4年生での卒業の前に、最近では1・2年生の時から企業研修や職業教育の一部を学習するようになってきました。
 そこで、これまで別々に行われていた就職部の就職支援と学部や教務部のキャリア教育支援を、全体的・総合的に行おうということで、「就職・キャリア支援センター」の設置が企画されているわけです。
 教務部では、今年4月から全学部の1・2年生を対象に「キャリア講座―あなたの将来設計―」の授業をはじめました。約500名の学生が履修し、会社への就職試験のエントリーの仕方や、将来の仕事を意識した学生時代の過し方について学習しました。
 来年度からは、2・3年生を対象に就業体験、企業研修を受けるための「インターンシップ入門」、3・4年生を対象に業界の課題や職業技能向上を目指す「スキル・アップ」の両講座をスタートさせます。
 またこの9月からは、和泉キャンパスに、1・2年生の学生諸君が、情報を収集したり、就職相談、資格取得相談、国家試験の受験相談などを行える「進路相談室」がオープンします。
 教務部が行うインターンシップは、約20の民間企業といくつかの政府・地方公共団体によって担われ、わずか2人の課員で進められてきました。しかし「就職・キャリア支援センター」が設置されれば、就職部本体が合流するため、研修先が飛躍的に増加すると同時に、支援体制も格段に充実すると考えられます。加えてこれまでから意欲的に行われてきた各学部のインターンシップを併せますと、あらゆる職種・部署に学生のための研修機会が設けられることになるでしょう。
 「就職・キャリア支援センター」は、教学・法人はもちろん、父母、校友など、あらゆる明治大学関係者の方々が一体となって、学生、院生の就職支援とキャリア育成を目指すものにしたいと思っています。
 どうかご助言とご協力をお願いします。
(経営学部教授)
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