「シュ、シュッ」。ピッチにこだまする異様な声。その音源は紫紺の背番号14、a島悠輔(政経3)。明治の右WTB(ウイング)としてルーキーイヤーから存在感を発揮する。恵まれた体格に人並み外れたスピードで相手デフェンス網を突破し、数々のトライを演出してきた。
もともとはサッカー少年。小学4年からはじめた蹴球で、中学時代にはU―15日本代表候補に選出された経歴を持つ。サッカーの名門校・鹿児島実高に入学し頂点を極めるはずだったが、父の影響で高校入学後ラグビーに転向。3年連続花園に導く原動力となり、ラグビー高校日本代表にも選ばれた。明治入学後もそのポテンシャルを発揮し続けている。
3年目の今季も、対抗戦の青学大戦で、1試合6トライを挙げるなど、明治のトライゲッターとして爆走中。対抗戦のトライランキングでも上位にランクされている。名実共に明治のエース。自身2回目の明早戦に対しても決して臆することはない。「勝ちたい」。a島が国立のピッチを縦横無尽に走った時、明治に歓喜が訪れる。
(はましま・ゆうすけ 政経3、鹿児島実高出、180p・88s) |