「明治大学広報」
 
第568号(2006年2月1日発行)
リバティ・アカデミー 2006年度前期全172講座開講
 〇『安全学』構築への挑戦  
    「安全学入門」「安全工学の基礎講座」
 明治大学の生涯教育機関、リバティ・アカデミーが間もなく2006年度前期講座の募集を開始する。今期は「教養・文化」「ビジネス」「資格・実務」「語学」等のカテゴリーで172講座、それぞれ4月から順次開講していく。受講申込の受け付けは2月13日から(会員先行受付あり)。パンフレットを無料で送付している。詳細は明治大学リバティ・アカデミー事務局(@03―3296―4423)まで。

 昨今の情報化・オートメーション化に伴う生活利便性の向上や環境配慮への対応は、回転ドアに巻き込まれる死傷事故に見るように、安全を脅かす存在として取り上げられることもあります。しかし、少子高齢化社会では利便性は更に追求される必要があり、環境配慮対応は地球規模の取り組みとなっています。
 安全の確保とリスクマネジメントは、今、まさに解決すべき社会問題であり、そのためには工学から経営学、社会学、心理学までにおよぶ領域横断的な研究として取り組む必要があります。

 リバティ・アカデミーでは、社会問題の解決から社会貢献を果たす使命をもって、向殿政男理工学部教授をリーダーに、経済産業省からの委託研究事業として消費者向け安全教育教材の開発に取り組み、その成果を2005年度後期に「安全学入門」として開講しました。「安全工学の基礎講座」は、これに引き続く講座で、主としてエンジニア向けの実務的専門的な安全教育の実証実験として開講したものです。受講者には、花王、キヤノン、三菱電機、松下電機、日立等メーカーの方を中心に定員を超える参加がありました。

 この講座は、社団法人日本機械工業連合会から研究資金を得ており、受講者にはアンケート調査やヒアリング等に協力いただき、さらにインパクトのある教材とするべく検証を行なっています。これらの検証結果は、2006年度前期に開講する「安全学入門」「安全工学の基礎講座」に反映することとなっています。


受講生の声:「安全工学の基礎講座」
                 合同酒精梶@高島 邦夫

 工場(生産管理グループ)に所属する私がこの講座を受講したきっかけは、「無料・食の安全・ヒューマンエラー」の見出しに誘われて受講した「安全学入門」(2005年10〜11月開講)に遡る。先生方の活気溢れる話し口や、異なった切り口による講義に引き込まれ、その余韻とさらなる期待感(業務への糸口)の中、本講座を受講した。
 今回は土曜日に開講された「入門」とは違い、金曜日の午後と参加が難しい時間帯ではあったものの、商品に対するお客様の御要望・御意見は、安全に対する不安に起因するものも少なくなく、工学的考え方の応用、不安感を無くすことへの取り組みの一助に出来ないものかと秋葉原サテライトキャンパスへ通った。
 講座の中で「人は間違える」「機械は壊れる」ことを前提とした(単なる個人的責任の追求ではない)事例の原因究明への真摯な取り組み・正しい理解、システム・組織としての安全確保の重要性を「再認識」できたように感じる。今後の業務にも反映したい。
 最後に要望と宣伝を。隔週、全10回の講座であれば受講後の異業種間での懇親も図りやすく、より有意義なものになるのかと思う。そして懇親の友には当社の焼酎「鍛高譚」を。
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