「明治大学広報」
 
第569号(2006年3月1日発行)
◆2006年度一般選抜入試を実施
   総志願者数は大幅増、「経済系」に人気集まる
 明治大学8学部の一般選抜入学試験が、2月7日の理工学部を皮切りに16日まで実施され、合格発表も順次行われた。明大のセンター試験利用入試を含む総志願者数は、8万3361人(2月23日現在)で前年度比6232人の大幅増となり、3年ぶりに8万人を超えた。

 3月、芽吹きの季節。本学の入学試験も2月16日をもって無事終了した▼入学志願者数は8万3千人を超え、3年ぶりに8万人台を回復した。少子社会を迎え、他大学の多くが志願者数を減らすなか大健闘といえよう。さまざまな入試制度の改革をはじめとして、入試相談会、在学生のボランティア参加によるオープンキャンパス等、大学一体となった取り組みの成果であろう▼今、大学では新入生を迎える準備と同時に卒業式を間近に控えその作業に追われている。この3月に卒業する学生のみなさんは4年間の学窓生活を終え、新たな旅立ちの季節を迎える▼昨年暮れから耐震設計の偽造や証券取引法違反など倫理観の欠如した事件が社会を揺るがせている。恐ろしいのは、法律さえ通れば何をしてもかまわないという最近の風潮である。日本人の美徳とされた正直さ、勤勉さがあまり価値の無いものとして捉えられているように思われてならない。卒業生のみなさんは社会の正義や公正さについてもう一度見つめ直し、しっかりとした意志をもって活躍してほしい。

 各種推薦・特別入試を除く2006年度の2月23日現在の明治大学8学部の志願者状況は、別掲のとおりで、前年度最終比6232人増=約8・1%=となっている。

 一般選抜入試には、8学部あわせて5万4996人の志願者があり、前年度から1610人増加(前年度比3%増)した。学部別では、理工学部が977人増(同14・1%増)、商学部が1021人(同12%増)と志願者を大きく伸ばした一方で、法学部が大幅に志願者を減らした。学科別では、来年度から学科名称を変更する理工学部応用化学科の84・0%増が顕著で、ほかでは「経済系」が人気を集めた。

 大学入試センター試験利用入試には、2月23日現在(商・政治経済・理工学部後期日程の出願期間は3月2日までで志願者数未確定)、8学部合計で2万8365人の志願者があり、前年度最終計から4622人増加(前年度比19・5%増)している。新たに実施した商学部は、2794人の志願者を集めた。文学部は利用教科を4教科から3教科に変更し、2倍以上志願者を増やした。理工学部では、電気電子・電子通信工学科が前期日程で新たに3教科方式を加えたことで、学部全体で約27・5%増となった。政治経済学部は3教科方式で志願者を減らしたものの、4教科・6教科方式で大幅に増やし、6教科では各学科3・5〜4倍増えた。学科別では、一般選抜入試同様、理工学部応用化学科(74・2%増)を筆頭に、同機械情報工学科(43・2%増)、経営学部公共経営学科(60・2%増)などが志願者を増やした。

 少子化の影響から、18歳人口は2006年度も約4万人(前年比2・9%)減っている。受験生数もおよそ4%減とみられる。「大学全入時代」を目前に控えた2006年度入試は、私大への入りやすさから、積極志向となる受験生が増え、志願者増の大学と減の大学とに二分された格好だ。

 各私大はここ数年、入試改革を含めた各種改革を本格化。私大の二極化はますます進行している。入試改革はもちろん、施設・設備の整備、学生への学習や就職等支援体制を強化し、受験生にとって魅力ある教育実践と教育環境づくりを進め、ブランド力強化につなげたい。
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