日本私立学校振興・共済事業団は、2008年度の私立大学等経常費補助金の交付状況を発表し、明大への交付額は前年度比4124万1000円減の37億6635万6000円だった。
私立大学等経常費補助金は、(1)私立大学等(大学・短期大学・高等専門学校)の教育研究条件の維持向上、(2)学生の修学上の経済的負担の軽減、(3)私立大学等の経営の健全性向上に資することを目的に、私立大学等の教育・研究に係る経常的経費に対して、その2分の1以内が学校法人に交付されるもの。
この経常費補助金は、各私立大学等における教職員数や学生数等の状況に応じて傾斜配分される「一般補助」と、教育研究に関する特色ある取組に応じて配分される「特別補助」から成る。
2008年度の経常費補助金の交付総額は、前年度比1.0%減の3248億2708万3000円で、06年7月に国の「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」に示された、毎年1%ずつ5ヵ年にわたる減額方針に沿っている。うち一般補助は2135億5608万3000円、特別補助は1112億7100万円で、補助金総額に占める特別補助の割合は34.3%(前年度33.9%)。大学等の規模で決まる一般補助の割合が減り、特色ある教育研究活動に交付される特別補助が年々増額の傾向となっている。
交付を受けた大学536校(前年度526校)への補助金総額は、2989億8551万8000円(前年度比0.4%減)。交付額を大学1校あたりに換算すると5億5780万9000円(前年度比2.3%減)で、学生1人あたり16万7000円(前年度比0.6%減)となる。
明大への補助金37億6635万6000円のうち、一般補助が20億2809万8000円(前年度比2922万8000円減)、特別補助は17億3825万8000円(前年度比1201万3000円減)だった。前年度と比べて、特別補助の配分に係る改正などは特段実施されておらず、本学の特別補助該当項目の教育研究経費が減少した影響と考えられる。
経常費補助という国からの財政支援を受けている大学には、社会からの要請に応えるべく、個性的で特色ある教育研究の充実に向けた一層の経営努力が求められる。明大においても、その推進を図ることが重要である。
2008年度私立大学経常費補助金上位20校
(単位:千円) |
順位 |
大学名 |
合計 |
1 |
|
日本大 |
11,245,059 |
(3,963,196) |
2 |
※ |
早稲田大 |
9,263,794 |
(3,591,626) |
3 |
|
慶應義塾大 |
8,863,615 |
(2,693,550) |
4 |
|
東海大 |
6,814,525 |
(1,458,965) |
5 |
|
近畿大 |
5,047,206 |
(1,782,450) |
6 |
|
昭和大 |
4,305,830 |
(1,212,228) |
7 |
|
北里大 |
4,228,009 |
(1,313,675) |
8 |
|
順天堂大 |
4,122,639 |
(1,378,622) |
9 |
※ |
立命館大 |
3,874,666 |
(1,732,233) |
10 |
※ |
明治大 |
3,766,356 |
(1,738,258) |
11 |
|
福岡大 |
3,762,558 |
(1,076,154) |
12 |
※ |
関西大 |
3,454,447 |
(1,799,414) |
13 |
|
東京女子医大 |
3,416,190 |
(731,966) |
14 |
|
東京慈恵会医大 |
3,339,718 |
(593,120) |
15 |
※ |
東京理科大 |
3,252,609 |
(1,461,333) |
16 |
※ |
中央大 |
3,236,540 |
(1,530,930) |
17 |
※ |
同志社大 |
3,215,427 |
(1,659,027) |
18 |
|
日本医大 |
3,092,698 |
(948,914) |
19 |
※ |
法政大 |
3,066,111 |
(1,535,245) |
20 |
※ |
関西学院大 |
2,869,980 |
(1,469,993) |
注1 カッコ内は特別補助金額で内数
2 ※印は医歯学部のない大学
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