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明治大学広報
第629号(2011年3月1日発行)
知の巨人
ジャック・アタリ氏特別講演
在日フランス大使館共催
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 国際連携本部(本部長=勝悦子副学長、政治経済学部教授)は1月17日、駿河台キャンパスリバティホールで、フランスの経済・政治学者ジャック・アタリ氏による講演会「グローバルな経済危機とミレニアム開発目標に向けての新しい途」を開催、学内外から約500人が来場した。アタリ氏は、世界経済の現況や、貧困撲滅などを目指す国連ミレニアム開発目標の達成状況などについて解説したうえで、「世界規模で急速な経済成長が進む一方、貧困の絶対数は減っていない。貧困はむしろ激化し、格差が加速度的に拡大している」と指摘した。

 またアタリ氏は貧困撲滅策の一つとして、低所得者向けの小額金融サービス「マイクロファイナンス(MF)」を挙げ、その特長や可能性などについて詳しく説明した。「日本は内向き志向といわれているが、ODA等国際協力分野での貢献は大きい。日本の若者にはMFに興味を持って一緒に活動していけると嬉しい」と呼びかけた。

 講演後会場からは次々と質問が出され、聴講者はメモをとるなどしながらアタリ氏の話に熱心に耳を傾けていた。

 アタリ氏は「知の巨人」として世界的に著名な経済・政治学者で、仏ミッテラン元大統領の特別顧問や欧州復興開発銀行初代総裁など要職を歴任した。現在は貧困・低所得者向け小規模金融を推進するNGO法人・プラネットファイナンス理事長を務めている。

 この日の講演前には納谷廣美学長を表敬訪問し、日本やフランスの大学システム等について意見を交換した。



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「知の巨人」アタリ氏の講演
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