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大学院 中国・北京にて学術交流を推進



明治大学大学院は3月14~17日に中国・北京を訪問し、明治大学と学術交流協定を結ぶ中国社会科学院・北京大・清華大とそれぞれ学術交流を行なった(写真)。

3月14・15日には中国社会科学院国際合作局との学術研究討論会「日本と中国との交流と関係史」を北京の近代史研究所学術報告ホールで開催した。14日はテーマ「日本列島の文明化と中国」のもと、明治大学からは吉村武彦文学部教授と加藤友康大学院特任教授が、中国側は徐建新・王魏・黄正建教授が、日中の学界の議論をふまえた最新の研究報告を行った。この日は開会に先駆け、3月11日に発生した東北関東大震災の被災者へむけ参加者全員で黙祷をささげた。続く15日は「近現代の日中関係と歴史認識」という今日的な研究課題のもと、明治大学からは落合弘樹文学部教授と伊勢弘志文学研究科(D3)が、中国側は歩平近代史研究所長ら4名が報告。現在の状況を反映した「歴史認識」の問題を率直に議論した。両日は、討論時間が短く感じるような議論がかわされ、稔り豊かな学術交流となった。

つづく16日には、北京大学歴史学系との学術討論会「近現代の中日関係」が開かれ、高毅主任の開会の辞に続いて落合教授の報告と、郝燕書経営学部教授が研究発表を行った。中国側は王暁秋教授と徐勇教授が報告し、現在の日中の歴史認識と文化の相違など興味深い議論が展開した。

また、17日には清華大学国際合作与交流処と人文社科学院との話し合いがもたれ、清華大学側から提案された人文系等との学術交流を進めることで一致した。これまで理系を中心に行われていた学術交流が、今後は文系への展開が期待される。

(吉村武彦 大学院長・文学部教授)