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《卒業特集》 答辞 卒業生代表 理工学部 応用化学科 蔦野 恭平

明るく柔らかな陽射しが降り注ぎ、春の息吹を感じる今日ここに、私たち2010年度卒業生のため、学長、理事長をはじめ、諸先生方、並びにご来賓の皆様のご列席を賜わり、このように厳粛で盛大なる卒業式を挙行していただき、卒業生一同厚く御礼申し上げます。

創立以来「権利自由」「独立自治」という建学の精神の下、130年もの長きにわたり継承されてきた「個」の確立という偉大な教育理念をもつこの明治大学で、学生生活を送れたことは私たちの誇りであり、一生の財産と言えるでしょう。更に、私が在学した理工学部応用化学科が創立50周年を迎えたことはこの上ない喜びに感じます。

4年間を振り返ってみますと、瞬く間に過ぎた日々が懐かしく思い返されます。生田キャンパスで始まった学生生活は大きな不安と緊張感がありましたが、講義やサークルを通じて多くの友人ができ、有意義で充実した4年間とすることができました。最初は気の合う仲間だったのが、将来の夢や悩みを語り合ったり、旅行をしたりするうちに一生涯にわたる真の友となり、明治大学で共に過ごした時間はかけがえのないものとなりました。

社会に目を向けてみますと、地球温暖化を代表とする環境問題・エネルギー問題・地域紛争など、我々を取り巻く問題が次々と提起されてきました。しかし、このような解決困難な問題に対し自分の専門分野を極めていくことはもとより、他の分野にも目を向け幅広く、柔軟に対応することが私たちには求められていると思います。私たちが大学生活で学んだことを最大限に活かし、若い創造力をもって社会に貢献できるように努力を重ねていく所存です。

このたびの東北関東大震災において多くの方々が悲しい経験をしましたが、私たち卒業生はこの出来事を決して忘れることなく、一人ひとりが自分のできることを行うことで日本の復興に少しでも貢献できると信じております。被災された皆様に対しまして、心よりお見舞い申し上げ、一日も早い復旧復興をお祈り申し上げます。

振り返れば、私たち卒業生が入学以来有意義な学生生活を送ることができましたのも、厳しくも優しさをもってご指導くださいました諸先生方並びに職員の皆様、また家族や仲間の協力があってのことであり、この場をお借りして心より感謝申し上げます。

私たちは明治大学を卒業しそれぞれの道へと旅立ちますが、いまだ未熟で至らない点を多く抱えております。皆様方には今後ともより一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

最後になりましたが、明治大学が今後とも知的創造、文化の継承、そして人格の陶冶の使命を担い、更に発展されることをお祈りいたしまして謹んで答辞とさせていただきます。

※卒業生代表の答辞を全文掲載