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厳しい予算編成 -2011年度予算について- 財務部長 小笠原 渉

2011年度予算は、昨年に引続き「経常的経費のマイナスシーリング」という編成方針を基点として策定されました。新年度事業の開始とともに予算は執行されていますが、その編成は大変に厳しいものでした。詳細は紙面に譲りますが、以下にその特徴的な部分をあげます。

まず資金収支予算ですが、初めて900億円規模となりました。これは現在進行中の創立130周年記念事業として位置づけられている大型施設が竣工を迎えることや、国際化に向けての継続的な取組みなど、重点的な支出予算が配分されたことによります。そのための財源創出は、乾いた雑巾をさらに絞るような作業でした。にもかかわらず、次年度繰越支払資金は昨年に比して約20億円減となっています。

つづいて消費収支予算ですが、昨年度と同じく500億円規模の予算となりました。前述のとおり大型施設の竣工などにより、帰属収入から控除する基本金組入額の大幅な増加が見込まれ、結果として消費収入に比して約84億円の支出超過となりました。辛うじて帰属収入が消費支出を上回っていることが救いです。

このように本年度の予算は、資金・消費ともに厳しいものとなりました。加えて東日本大震災にともなう本学被害への対応については未計上です。

危機感ばかりを煽るものではありませんが、今後より厳正かつ適正な予算執行が望まれます。あわせて、予算編成に向けた取り組みの早期化、収入・支出両面における構成、構造についての検証・見直しなど、さらなる結束力をもって、諸課題の解決に努めることも必要です。