本棚 「アメリカの大統領はなぜジョークを言うのか」 名句・迷言・ジョーク集 丸山孝男 著 (大修館書店、1,400円)



この数年の間に、著者はユーモア研究の本を続けざまに刊行している。今回は、初代のワシントンからオバマ まで、アメリカ大統領全員のユーモラスな発言を、エピソードを交えながら取り上げている。私が特に印象深く思ったのは、ケネディが子供たちから「なぜ戦争 英雄になれたのですか」と聞かれ、「彼らが、私のボートを沈めたからさ」と答えたという話と、レーガン大統領がテレビ討論会で高齢であることを問題にさ れ、「私はこの選挙戦で、年齢のことを問題にするつもりはない。政治的な目的のために、相手の若さと経験のなさを利用するつもりはない」と答えたという話 である。これらの発言は、当時の有権者に相当なインパクトを与えたのである。本書は大統領中心のユーモア研究だが「コーヒー・ブレイク」というコーナーで は、チャーチル、サッチャーなど、イギリス首相のジョークも紹介している。西洋文学では「ユーモアは社会の鏡である」と言われるが、本書を笑いながら読 み、そのことを改めて確認した次第である。

バワーズ, ジェイムズ R. 商学部教授

(著者は商学部教授)

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