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論壇 強い個が、世界をつなぐ 国際連携部長 吉田 隆治

2009年7月、本学は、文部科学省「大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業(グローバル30)」 の1校に選定された(採択大学数13校)。留学生数を2020年度までに4000人とする目標を掲げ、各学部・大学院研究科の協力の下、留学生増を図っている(2011年10月現在約1100名)。本事業の目的は、「世界から留学生を迎え入れ、留学生と日本人学生が切磋琢磨する環境の中で『国際的に活躍できる高度な人材を養成すること』」であり、グローバル時代に生きる次世代型人材の養成を狙いとしている。

グローバル時代の国際人材養成

では、「国際的に活躍できる人材」とはどのような人材を言うのであろうか。一言で言えば、「国際的視野を持った人材」であろう。「国際的視野を持つ」とは、要約すると、「日本を知り、世界を知り、様々な差異を乗り越えて関係構築ができるコミュニケーション能力を持つ」ということであろう。

昨今、若者の「内向き」志向が取り沙汰されている。事実、海外留学者数は直近のピークである2003年の10万人と比べ2008年は約6万7000人と数字的には減少しているが、不況の長期化、少子化を考え併せると、必ずしも日本の若者が「内向き」になったとは即断できない。必要なことは、留学生も含む本学の学生を「国際的視野を持つ人材」に育てるための施策、基盤整備 具体的には、(1)国際感覚を養うキャンパス創り、(2)留学を奨励する制度・助成金の整備、(3)留学に必要な外国語能力等の涵養、(4)留学と就職のマッチング—ではないだろうか。 

「世界をつなぐ」機会の創設

本学は今後とも留学生増を図るとともに、より多くの本学学生が海外に留学する・できる環境整備に力を注ぐ。各学部・研究科では、ここ数年、部局間協定校の拡大、短期留学の拡大、海外インターンシップの拡大等に取り組んでおり、年々、その数は増加の一途を辿っている。国際連携機構でも、この間、協定校を160校に増加させるとともに、留学形態の多様化、留学先大学の多様化、留学助成の拡大、留学準備講座の設置、グローバルな就職指導等に着手している。これらの施策を推進し、近い将来、「外事に強いMeiji」、「国際系企業に強いMeiji」と巷間に伝えられるような、「強い『個』」が「世界をつなぐ」場、機会の創設を図ってゆきたい。