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創立130周年記念式典 理事長式辞 理事長 長堀 守弘

本日ここに、国内および海外から多くの方々のご臨席を賜り、創立130周年記念式典を挙行するにあたり、学校法人明治大学を代表し、厚く御礼申し上げます。

本学は、幕末のさなかフランス法と市民社会の民主主義を学んだ岸本辰雄・宮城浩蔵・矢代操の創立者3人の先生方によって明治法律学校として創設され、本年1月17日に創立130周年を迎えました。このような伝統と歴史を紡いで来られましたのも、先輩諸氏の叡智と不断の努力が実を結んだ賜物と存じます。そして、3人の先生方の情熱と真摯な姿勢は、建学の精神である「権利自由」「独立自治」として今に受け継がれています。

これからも、明治大学は世界に向けた提言を発信する世界的な教育・研究拠点としてさらなる進化を図ってまいります。目指すは、世界に誇れる大学であります。将来にわたり、「新しい知の創造」、「時代の要請に応える人材の育成」の拠点であり続けるとともに、時代を率先垂範し、世界に羽ばたく明治大学人の育成に力を注ぎます。そのためにも、130年の歳月において積み重ねた多くの教訓や理念を関係者一同が深く心に刻み、次なる世代に継承してまいります。

「世界へ—『個』を強め、世界をつなぎ、未来へ—」

このコンセプトのもと、私たちは創立130周年を大きなマイルストーンとして、創立150周年、さらには200周年と未来に向けて飛躍を期するため、渾身の努力を捧げてまいります。本年を明治大学が世界に羽ばたくための「始まりのはじめ」と位置付け、本年度中に大学経営における長期ビジョンを策定したいと考えております。本法人が健全な運営や適正な事業の遂行を推進するとともに、その設置学校の建学の精神・教育理念に基づく教育・研究活動を将来にわたり永続的に発展させるため、大学全体で一致団結し、共通の現状認識に基づく基本政策の策定及び推進を図ってまいります。

大学の使命は、公正、公平、正義の心を持ち、教育・研究の高度化を基本とし、日本国内は言うに及ばず世界で活躍する人材を育成し、社会への貢献度を高めることだと信じています。人間としての普遍的な知識を備えた英知、人間性、勇気および矜持を養うこと、また、社会人として立派に責任と義務を果たすことができる人格の陶冶を図ることにより、本学は質の高度化に力を注いでまいります。

そして、学生・生徒・父母、校友、教職員のすべてが、新しい時代の価値観を創造し、新しい領域に挑戦しようとする意識を共有することにより、強く輝く「個」を確立してまいります。さらには、一つひとつの個を世界に発信することにより、世界に誇る明治大学ネットワークを確立すべく、着実に改革を推進していくことをここに誓いたいと存じます。

結びとなりますが、本日、ご来臨いただきました皆さまのご多幸およびご健勝をお祈り申し上げ、そして、本記念事業に関わる皆さま方に深く感謝いたしますとともに、今後ともご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げ、式辞といたします。本日は誠にありがとうございました。