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就任所感 さらなる発展の礎となる4年間に 理事長 日髙 憲三

このたび、長堀守弘前理事長の後を引き継ぎ、学校法人明治大学の理事長を拝命致しました。重責ではありますが、教員・職員および校友の協力を得て、明治大学をさらに発展させていけるよう、決意を新たにいたしております。

さて、昨年2011年に明治大学は創立130周年を迎え、新たな大学づくりを目指して再スタートを切りました。前理事会は130周年記念施設整備計画として、6つの施設整備計画〈生田第二校舎D館、和泉図書館、黒川農場、駿河台キャンパスC地区、中野キャンパス、スポーツパーク(仮称)〉を推進し、教育・研究環境の充実に取り組みました。さらに全学をあげて改革に取り組み、3年連続で一般入試志願者数日本一となるなど、社会から評価される大学へと発展を遂げました。

私は、前理事会において常勤理事の一員として経営に携わってきましたが、理事会を引き継ぐにあたって、高等教育機関としての使命と役割を一層自覚し、トップスクールを目指し、明治大学を「世界に貢献する大学、世界に誇れる大学」へとさらに発展させたいと願っています。そして、現在の明治大学を客観的に評価しながら、創立150周年を見据えての礎となる決意をもって経営にあたります。

社会的な評価が高まったとはいえ、本学にはさまざまな重要課題が残されており、この課題の解決に真摯に取り組まなければなりません。前理事会だけではなく、長年にわたって検討されているものの結論を見出せない「寄附行為改正」に係る制度改革をはじめ、大学ガバナンスと運営システム、大学規模の適正化、財政基盤の健全化、スポーツパーク(仮称)等の施設整備推進、防災対策など課題は山積しています。このような課題は一日、二日で解決するものではありません。しかし、これらの課題解決あるいは、解決策への提案なくして明治大学の発展はありえません。

学校法人明治大学寄附行為第一条において「この法人は、教育基本法及び学校教育法に従い、建学の精神に基づき、学校を設置して教育・研究を行うことを目的とする。」と規定されています。いうまでもなく、法人の役割は、よりよい教育・研究活動を行うための環境整備であります。この春、黒川農場、和泉図書館、地域産学連携研究センター(生田)がオープンし、2013年には中野キャンパスと駿河台キャンパスC地区が利用開始となる予定です。このように教育・研究環境は整備されつつありますが、先に記したとおり、課題は多く残されています。幸いなことに我が大学のステークホルダーである学生・学生父母、校友、教員、職員等のみなさんは「明治大学を愛してやまない気持ち」をもっています。そしてこの気持ちは、明治大学の財産だと強く認識しています。

私は、皆さまの協力を得て、明治大学を世界の知の拠点とすべく、全学を挙げて改革に取り組んでまいります。これからの4年間、ご指導、ご支援のほどをよろしくお願いいたします。