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リバティアカデミー開講記念講座 『ニュースが変わる』



ユーモアを織り交ぜつつ、誠実かつ実直に語りかける大越さん 大越さんの想いに、大きな拍手と笑顔で応える受講生

リバティアカデミーの2012年度の開講を記念するオープン講座『ニュースが変わる』が4月14日、駿河台キャンパス・アカデミーホールで開催された。講師はNHKニュースキャスターの大越健介氏で、その実直な人柄に800人の聴衆が耳を傾け共感した。

登壇した大越氏は、まず自身の生い立ちにふれつつ、「大学時代(東大)は明大より少し弱かったですが、野球に青春を燃やしました」と、笑いとともに会場の心を一掴みにすると、「大学4年になって就職する時に、公務員の両親を見て育ち、公に奉仕する仕事に就きたいと考えていたので、公共放送NHKの門を叩きました」とユーモアを交えつつも『ニュースウオッチ9』でお馴染みの落ち着いた語り口で講座をスタート。

大越氏は、ニュースキャスターとしてのスタンスを、「公共放送として公平に伝える。取材者として視聴者との橋渡しをする役目で、ある瞬間や時間を共有してもうための中間に位置する立場と考えています。特に3・11以降は、強く意識するようになりました」と述べ、東日本大震災以降のニュースの伝え方、現場取材の一端を紹介しながら、「私自身が衝撃を受けたことを、私自身が伝えることが、キャスターとしての仕事。自分の気付いたこと、感じたことを、公共放送として、きちんと伝えようと思います」と語った。

また、「一般人として、常識人として、偉ぶることなくニュースを伝えることを心掛けています」と述べると、大越氏の姿勢に会場は大きく頷いた。

後半では、経済や人口など現在日本が抱える問題にふれつつ、「右肩下がりの時代と言われますが、日本は安全だし、美しい四季があり、柔らかな風の吹く素晴らしい国です。良くするために、自分が、親や兄弟が、隣人が幸せになるために、一緒に考えましょう」と訴えかけると、会場の受講生らは大きな拍手をもって応えた。

野球に関する質問に大越氏は、東京六大学野球の春季リーグが同日開幕だったことにふれ(雨天のため中止)「神宮の森(神宮球場)で行わる東京六大学野球は素晴らしいです」と学生時代を思い出しながら、「特に7回には、両校の校歌が交換される。ミットにボールが収まる音、バットにボールが当たる音しか聞こえない中、校歌が厳かに歌われプレーが進行します。ぜひ、足を運んで観戦してください」と青春の地である神宮球場、東京六大学野球を熱く紹介しました。