論壇 世界へ発信できる大学を目指して 財務担当常勤理事 武田 宣夫

本学はこれまで、魅力ある大学、世界に開かれた大学を目指し、文部科学省の国際化拠点整備事業「グローバル30(大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業)」に採択されたのを機会に、より一層、海外の大学との協定を促進し、学生・研究者の交流を深め国際化を推進してきました。また、国内では様々な地方公共団体、地域との連携を強化し、社会連携を推進してきました。更に研究分野の充実では世界的研究教育拠点形成支援事業のグローバルCOEに「現象数理学の形成と発展」プログラムが私学では唯一採択されるなど、研究基盤の強化に努めております。

施設面では創立130周年記念事業として和泉図書館、黒川農場、生田キャンパス既存建物の建て替え、来年4月には中野キャンパス開校、駿河台キャンパスC地区に研究拠点と陶冶の場となる新教育・研究棟が完成するなど教育環境の整備を推進しております。

このことは、本格的に始まっている大学淘汰に対応するものです。最近では大学の募集停止の問題が新聞紙上を賑わすこともめずらしくありません。高卒者を対象とした18歳人口は今後増えることはなく、受験生の奪い合いが過熱してきています。

本学はこれまでの取り組みが評価され、3年連続一般入試志願者数日本一になるなど、本学への評価は着実に向上しています。このことを維持し、更に発展していくためには、教育研究を支える財政基盤の充実が欠かせません。

2011年度決算では515億円の累積消費収支の支出超過となりました。これまでの中野キャンパス取得、付属校移転など教育環境の整備の積み重ねと、文部科学省の指導による大学財政の健全性を推進する施策に対応したことによるものです。102億円の退職給与特別積立金もその一つの現れで、資金不足ということではありませんが、改善に向け取り組まなければいけない課題です。

本学がこれまで積極的に改善を図った新たなキャンパス、建物の最新の施設整備は結果的にランニングコストの増加をもたらしています。このことは人件費と経常的経費の増として支出に大きな影響を与え、予算の硬直化に繋がります。支出が増える分、収入も増やす必要があります。

収入の主なものは学費です。本学はこれまで経常費補助金、寄付金等の外部資金の獲得に積極的に取り組んでいますが、大きく伸びるまでには至っていません。今後も収入を増やす努力を継続していきます。

今後の予算編成では、健全財政を最大目標に支出面の見直しも必要です。関係各位の深い理解をお願いするところです。

法人の長期ビジョン、学長の下の教育研究計画を視野に入れ、世界に羽ばたく大学を実現するために、財政に余力のある財務体質に向け取り組みます。新たな教育研究活動の展開を可能にし、大学の永続性を保証し、150年、200年と発展する大学をつくることが、大学に働く教職員、学ぶ学生、大学を支える父母、校友などへの責務だと考えています。

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