Go Forward

私たちの復興支援 学生だからできること 

復興支援写真展

学生たちは、被災地の現状写真を真剣な表情で見つめていた

明大生たちが企画した復興支援写真展「私たちの復興支援−学生だからできること−」が6月10日〜15日、駿河台キャンパスリバティタワー1階で開催された。

被災地でのボランティア活動に参加した明大生が撮影した写真と、学外のボランティア団体から提供された写真が展示され、被災地で暮らす人々の生活や明大生との交流風景、瓦礫処理を行う様子など、復興に向けた姿を伝えた。

この写真展は、本学のボランティア団体「きずなInternational」と明治大学の学生有志からつくる明治大学震災復興支援写真展プロジェクトチームが企画した。一人でも多くの学生が被災地復興に関心を抱き、実際に被災地で復興支援を行う学生を増やすことを目的とした。代表の長岡友理さん(政経3)は「学生だからできることがあるということを知って、何か行動に移してもらいたい」と話した。

写真展を観た渡辺一匡さん(文研1)は「被災地に行きたいとは思っているものの行動に移せていない。自分なら何ができるか考えてみたい」と話し、同じ学生らの活動に触発された様子だった。

講演会

「かかわり方はさまざまだが、若い力が必要だ」と訴えたパネリストたち

6月11日には写真展との連動企画で、講演会をリバティホールで開催し、約100人が参加した。明治大学震災復興支援センターと同ボランティアセンターが後援した。

一般社団法人SAVE TAKATA代表理事の佐々木信秋氏が基調講演。続くパネルディスカッションでは、佐々木氏のほか、「地域支縁団体ARCH」代表の佐藤柊平さん(農4)、「きずなInternational」の日高雅人さん(国日4)、「みちのくcaravan」の小役丸順也さん(慶大4)が登壇し、「きずなInternational」の谷口優太さん(商3)の進行の下、支援をはじめたキッカケや、学生に期待されていること等、会場も参加して活発な議論を展開した。

開催に先立ち大学を代表してあいさつに立った、副教務部長の鳥居高商学部教授は、「復興には、大学などの組織的な支援や繋がりも大切だが、一人ひとりの力、絆を広げる個人の力もも重要だ」と述べ、「今日、参加した皆さんが、駿河台キャンパスから和泉・生田・中野キャンパスへと、絆の輪を広げて欲しい」と講演会への期待を語った。

基調講演で佐々木氏は、出身地である岩手県陸前高田での復興支援活動を紹介しながら、「被災地の一番の問題は、若者の流出だ」と述べ、「学生の皆さんには、成長のために被災地を活用してほしい」と、メリットのある関わり方を見つけてほしいと訴えた。

パネルディスカッションでは、「学生だからこそ一歩踏み出せることは」との司会の谷口さんからの問いに、「一人ひとり事情はちがうが、今日、この講演会に参加したことを突き詰めて考えてほしい」(佐々木氏)、「自分の成長と重ね合わせて考えることを大切にしている」(小役丸さん)、「学生という制限をつけると出来なかったこともあるかもしれないが、学生だと受け入れやすいことが多い」(日高さん)、「地域で学生がいないし、復興庁などでの横の繋がりもできる」(佐藤さん)など、それぞれの立場から、支援する際の心構えや、一歩踏み出すための貴重なアドバイスが送られた。

講演会終了後、フェイスブックを見て参加したという北口哲子さん(国日4)は、「石巻で泥掻きのボランティアをした経験があったが、講演を聞いて、支援の仕方の可能性は無限だと感じた」と感想を話してくれた。誘われて参加したという宮城出身の浅黄一喜さん(政経3)は、「就活を終えたら、故郷が被災地というイメージを払拭して、活気あふれる街になるよう力を尽したい」と語り、力強い絆が育まれた講演会となった。