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ズームアップ〈第518回〉大石がけん引 7年ぶり全国選抜優勝



拳法部 大石 健作

決勝で中央大を破り、7年ぶりの優勝を果たした。大石健作主将(文4=初芝立命館)は全勝の活躍で、最優秀選手賞を獲得。主将としてチームを引っ張った。中大との決勝、2—2で迎えた大将戦。大石の回し蹴りが相手の胴を捉えると、拳を突き上げた。手を負傷していながら、組みと蹴りで相手を圧倒した。

2年前のリベンジを果たした。2011年のこの大会で明大は初戦敗退。初戦で大石は先鋒を務めたが、無名の相手に完敗。これで流れをつかめなかった明大は、後続も粘ることができなかった。悔しさを晴らした今回の優勝で大石は「やっと踏ん切りをつけられた」と笑顔を見せた。

主将としてチームをまとめ、自らも追い込んだ。今季最初の大会であった東日本リーグ戦では、優勝候補とされながら準優勝。「負けたのは気持ちの差」と感じた大石は、試合の合間ごとに必ず選手にアドバイスをするようにした。自分の経験や考え方を伝えようと、練習での言葉も増えた。

試合後、大石は「勝ちに浮かれていては駄目」と念を押した。今年の明大は常に追われる立場。「決めが甘かったり課題は多い」とあえて厳しい言葉を並べた。真の王者へ、大石はまだまだ満足していない。

(おおいし・けんさく 文4 初芝立命館高 175cm・69kg)

文・写真 野田 樹(文3)