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英ケンブリッジ大 劇団がシェイクスピア上演

今年の演目はシェイクスピアの喜劇「ヴェローナの二紳士」 全身を使って行ったワークショップ

英国ケンブリッジ大学の学生劇団「ペンブルック・プレイヤーズ」が10月3日、グローバルフロントのグローバルホールでシェイクスピア喜劇「ヴェローナの二紳士」を上演した。会場は滑稽な演技や台詞回しに、何度も笑いの渦につつまれ、本場の演劇を堪能した。

本学での同劇団の上演は今年で6回目。国際連携本部は地域研究として「英国研究」を実施しており、この研究の一環として2007年から同劇団を招へいしている。今年は同劇団の俳優9人、演出2人、技術者2人の総勢13人が来日した。

団員で、主役の1人であるプロテュース役を演じ、将来はプロの女優を目指すというオリビア・エムデンさん(英文学専攻、2年)は「これを機に、日本の学生に、衣装、台詞回しなどオリジナルのシェイクスピア劇の素晴らしさをぜひ知ってもらいたい」と熱く語っていた。

ワークショップも同日開催

今回の上演に先駆けて、同日午後、グローバルフロント多目的室では、ペンブルック・プレイヤーズが主宰するワークショップが1時間半にわたって開催され、同劇団員5人と明大生13人が参加した。

このワークショップは、さまざまな演劇訓練の手法の実践を通じて、本場の演劇を学ぶと同時に、学生間の交流を図ることを目的に企画された。明大生の参加者は、団員と一緒に単調な音だけを使って情景を描写する「サウンドスケイプ」や、アイコンタクトや場の雰囲気を察知し、無言でコミュニケーションをとりながら大勢の参加者が瞬時に同じ動きをする「コンプリシテ」など、実際の演劇手法を通じた交流を行った。

初めは戸惑い気味だった参加者たちも、徐々に自分たちのパフォーマンスに夢中になり、ワークショップの終わりには参加者と主宰者が互いに拍手を送り、幕を閉じた。

参加者の1人、奥景子さん(文学研究科、M2)は「シェイクスピアの研究をしているので実際に演劇を体験できてよかった」と満足そうな表情。ゴ・ラン・フォンさん(商学研究科、M1)は「最高に楽しかった。英語のスキル向上が目的だったが、久しぶりに全身を使ってコミュニケーションした」と嬉しそうに話した。主宰者側の1人で劇団のディレクターとして来日したイザベル・ケトルさん(歴史専攻、3年)は「明大生はとても熱心。一緒にやっていてとても楽しかった。感動的なワークショップになって、とても嬉しい」と語った。