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ズームアップ〈第522回〉八木沢が5000mで明大新 日本体育大学長距離競技会

競走部 八木沢 元樹



八木沢元樹が5000mで、明大新記録樹立だ。9月末に行われた日本体育大学長距離競技会で、鎧坂哲哉選手(経営卒=現旭化成)の持っていた記録を超える13分28秒79を叩き出した。それまでの自己記録を20秒以上塗り替える、圧巻の走り。約2週間後の出雲駅伝でも2区を任され、区間賞の走りでチームの順位を押し上げた。

スピードを持ち味とし、国体5000m2位の実績を持って鳴り物入りで明大競走部の門戸を叩いたが、1、2年次のシーズンは順調ではなかった。2年とも夏に故障し、出雲、全日本駅伝へは出場できなかった。トラックでも、目立った成績は残せていない。「無理をして、追い込むのが練習」という意識から、体に負荷をかけすぎていた。しかし「今年は頑張らないのを心情にやってきた」と、練習量、質両面を見直す。自身の持ち味であるスピード練習に力を入れ、チーム練習でも量が多いと思ったら途中でやめた。その結果、ここまで順調な練習が積めている。明大新記録と、出雲駅伝での区間賞はその証明だ。出雲駅伝でチームは7位に終わり、八木沢は「勝つには何かが足りない」と、危機感を抱く。全日本駅伝でも自身が活躍し、チームを勝利に導く。
(やぎさわ・げんき 商3 那須拓陽高 170cm・60kg)

文・岡本幸大(文3) 写真・奥村佑史(政経2)