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国際社会に貢献するグローバルコモン 世界に開かれる明治大学

相談はインドネシア語、英語、少しだけ日本語

グローバル化する社会・経済の中で、世界的な教育研究拠点として、国際的に活躍できる人材の育成を目指す明治大学。2009年に採択されたグローバル30(大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業)が終了する本年度、海外からの留学生は約1500人を受け入れ、英語コースの拡充もあり外国人教員比率は7.8%に上昇した。さらに本学第3の海外拠点として、タイにアセアンセンターを開所するなど、着実に国際連携を推進する。

第3の開国期とも言われる日本で、本学の建学の精神と使命が求められている。本学においてその推進エンジンとなっているのは、2009年10月に設置された国際連携機構(機構長=福宮賢一学長)だ。国際連携本部、国際教育センターおよび日本語教育センターが置かれ、本年からは各学部・研究科等の責任者からなる国際連携運営委員会も始動し、一元的な国際化政策を進めている。

建学の精神と使命

明治大学は、封建的な社会から近代社会へと変容する時代に、個人の権利を確立し、自由な社会を実現するために、フランス法学を教授する明治法律学校として1881年(明治14年)に創立された。学部の増設にともなって総合大学となった現在でも、創立時からの伝統によって確立された建学の精神「権利自由、独立自治」に基づき、自由と自治の精神を養うことを明治大学の理念とする。

「権利自由、独立自治」は、個人の権利や自由を認め、学問の独立を基礎として自律の精神を養うという理念を広く普及させることを意味する。「個」の確立を通じて近代化を図るべきであるとの視点のもと、近代市民の育成を目指し、創立以来有為な人材を数多く輩出してきた。「個」の確立を基礎とした教育方針は、「個を強くする大学」という理念へと継承されている。

グローバル化が一段と進展する中で、わが国においては、明治維新や戦後改革に次ぐ「第三の開国」とも言うべき大きな質的転換が迫られている。本学の建学の精神「権利自由、独立自治」、そして「個」の確立が改めて、重要な意味を持つ時代といえる。このような時代には、社会や組織の中にあっても、世界を見据えて自らの使命、役割を自覚し、他者との「連携・共生」をはかりつつも、「個」として光り輝く人材が求められている。

そこで、建学の精神に基づく130年余りの歴史と伝統を踏まえつつ、これからの21世紀の世界を見据え、明治大学は「世界へ   『個』を強め、世界をつなぎ、未来へ  」を大学の基本理念として付加するとともに、「知の創造と人材の育成を通し、自由で平和、豊かな社会を実現する」を使命として、教育・研究・社会貢献等に取り組んでいる。

教職員一体で50回超の進学相談会

国際連携機構では、海外からの留学生獲得施策の一つとして、教職員が協力して国内外の進学相談会に参加している。2013年度は日本語学校(国内)や海外フェアなど、既に50回を超える相談会を実施した。

10月下旬、日本語学習者数が韓国を抜き世界第2位(1位は中国)へと躍進した親日国インドネシアで、日本学生支援機構(JASSO: Japan Student Services Organization)が2日間にわたって開催したフェアでは、グローバル30採択校をはじめ45大学を含む68機関が参加した。スラバヤとジャカルタの2会場合わせて約5000人が来場し、明大ブースでは列が絶えることなく、2日間で約320人の相談を受け付けた。

2013年度 留学希望者を対象とした明大の海外進学相談会の開催実績

時期 主催 場所
5月下旬 JASSO ベトナム(ホーチミン、ハノイ)
6月下旬 G30推進事務局 マレーシア(クアラルンプール)
7月中旬 仲介業者 韓国(プサン、ソウル)
7月下旬 JASSO 台湾(高雄、台北)
8月下旬 JASSO&G30 タイ(チェンマイ、バンコク)
9月上旬 JASSO 韓国(ブサン、ソウル)
9月中旬 京都大学 ベトナム(フエ、ハノイ)
10月中旬 G30推進事務局 米国(サンフランシスコ)
10月中旬 JICA日本センター ラオス(ビエンチャン)
10月中旬 JICA日本センター カンボジア(プノンペン)
10月下旬 JASSO インドネシア(スラバヤ、ジャカルタ)
11月上旬 JASSO 中国(北京)
11月上旬 JASSO 中国(上海)
11月中旬 慶應義塾大学 英国(ロンドン)
11月中旬 明治大学 フランス(パリ)
12月中旬 JASSO マレーシア(クアラルンプール)