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連合父母会文学賞 阿久悠作詞賞 佳作3人を表彰



第5回連合父母会文学賞の表彰式が2月20日、駿河台キャンパス紫紺館で開かれ、阿久悠作詞賞の佳作に選ばれた3人に賞状や記念品が授与された。今回は、倉橋由美子文芸賞は大賞・佳作ともに該当者なし、阿久悠作詞賞は大賞が該当者なしだった。

同文学賞は、学生の意欲的な課外活動を奨励し、明治大学から優れた人材を輩出しようと、連合父母会の後援を受け設立されたもの。故倉橋由美子氏(作家、1960年文卒)の名を冠した文芸賞、故阿久悠氏(作詞家、1959年文卒)の名を冠した作詞賞の2部門があり、明治大学在学生を対象に作品を募集している。今年は、倉橋由美子文芸賞に16編、阿久悠作詞賞に58編の応募が寄せられた。文芸賞の選考は、管啓次郎理工学部教授(詩人)、中村和恵法学部教授(著作者)、越川芳明文学部教授(翻訳家)が、作詞賞の選者は昨年同様、エイベックス・エンタテインメント顧問の飯田久彦氏が務めた。
表彰式で祝辞を述べた福宮賢一学長は、「毎回、若くみずみずしい作品が寄せられており、この文学賞が学生の創作活動の励みになっている」と同文学 賞の開催に謝辞を述べ、「自分の思いを言葉に紡ぐのはそう簡単なことではない。受賞者は苦しみの中でもがきながら至極の作品を生み出したのだろう。今回の 創作と受賞が皆さんの将来の励みになることを願う」と称えた。

その後、審査員による講評があり、文芸賞の選者を務めた中村教授は同賞につ いて「今回は残念ながら大賞も佳作も該当作が無かった。希望のある作品が無かったわけではないが、全体を通してもっといろいろな種類の言語に触れてほしい と感じた。文学にできることはもっとたくさんある」と述べた。

作詞賞の講評に立った飯田氏は「佳作3作とも優れた作品で、テーマは違うが それぞれきちんと情景描写ができていた」と総括し、個々の作品については「家族愛とストーリー性が豊かな完成度の高い作品。韻の踏み方も大変素晴らしかった」(ルービックキューブ)、「印象深いタイトル。七五調の非常に考えられた作品」(季節がわたしをおぼえてる)、「詩の構成が見事。タイトルの付け方に ロマンを感じた」(風琴の唄)と評した。

作詞賞佳作を受賞した向田さんは「受賞した作品は大学でやりたかったことを発揮できたもの。この場に立つことができてうれしい」と喜び、大木さんは「昔の唱歌をイメージし、子どもが読んでも分かるように工夫して作った。今後はもっと質の高い作品をつ くり、文芸賞にも挑戦したい」と意欲を語った。

第5回明治大学連合父母会文学賞
第1部門
倉橋由美子
文芸賞
大賞 該当者なし
佳作
第2部門
阿久悠作詞賞
大賞 該当者なし
佳作 「ルービックキューブ」向田 真(文1)
「季節がわたしをおぼえてる」福永真梨佳(文4)
「風琴の唄」大木 夏子(文1)