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津波到達点への桜植樹活動が映画化

ドキュメンタリー「あの街に桜が咲けば」上映会を開催

来場者に災害への備えを訴える小川監督

岩手県陸前高田市で津波到達点に桜を植樹する人々の活動を追ったドキュメンタリー映画「あの街に桜が咲けば」の上映会が3月15日、震災復興支援センターなどの共催により駿河台キャンパスで行われた。

この映画は、陸前高田市を襲った津波の到達点を1万7千本の桜でつなぎ、震災と津波の脅威を後世に伝えようと生まれたNPO「桜ライン311」の活動を中心に、防災・減災への意識向上を訴えるもの。「活動の原動力は、大切な人を救えなかった悔しさ」と語る同NPO代表者の思いをはじめ、「桜ライン311」の活動にかかわる人々や、陸前高田市の戸羽太市長のインタビューなどを通じて、「自分の立場に置き換えた『減災』の意識を持ってほしい」と呼びかける映像が上映された。

上映会に続いて基調講演を行った小川光一監督は、都内での撮影中にインタビューを行った多くの若者が災害を他人事ととらえていたことについて、「陸前高田の人々が感じた悔しさを繰り返してしまう」と不安視し、「皆さんの意識に何か変わるものがあれば、この映画を上映した意味があったと思う」と映画制作に込めた思いを語った。

その後、「陸前高田な学生座談会」と題して、陸前高田市でボランティア活動や震災復興に関する研究を行う学生による座談会が行われた。本学からはファシリテーターとして地域支縁団体ARCHの前代表を務める佐藤柊平さん(農4)、パネラーとして穗坂彩乃さん(理工研M1)が参加。ボランティア活動を通じて感じたことや、活動を継続するための仕組みなどについて意見交換を行った。