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先端数理科学インスティテュート、文部科学省「共同利用・共同研究拠点」に認定

MIMSの研究拠点である中野キャンパス 三村所長(左)らMIMSのメンバー

研究・知財戦略機構(機構長:福宮賢一学長)の付属研究機関「先端数理科学インスティテュート(MIMS、所長:三村昌泰特任教授)」が、文部科学省の「共同利用・共同研究拠点」に認定された。

本学機関の同拠点への認定は初の快挙で、今後のさらなる研究推進や研究発信に向けて大きな弾みとなりそうだ。拠点名称は「現象数理学研究拠点」で、認定期間は2020年3月31日まで。

なお、数学・数理科学分野で拠点認定を受けたのは、京都大学、九州大学に次いで3校目で、私大では初。同分野の発展への寄与も、大きく期待されている。

また、共同利用・共同研究拠点の認定と関連して、文科省の2014年度「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業~スタートアップ支援~」によるMIMSへの補助金交付も決まった。交付決定額は2709万5000円。

わが国の学術研究の発展には、個々の大学の枠を越えて大型の研究設備や大量のデータなどを研究者が共同利用し共同研究を行う「共同利用・共同研究」のシステムが大きく貢献してきた。

これを踏まえ文科省では2008年、学校教育法施行規則を改正し、全国の国公私立大学に共通するシステムとして「共同利用・共同研究拠点」の認定制度を確立。制度を通じての学術研究基盤強化と新たな展開が期待されている。

2013年4月現在、国公私立大学を合わせて41大学90拠点102研究施設が認定を受けている。90拠点の国公私立別の内訳は▽国立77▽公立1▽私立12で、分野別は理学・工学系38▽医学・生物学系32▽人文・社会学系20となっている。

先端数理科学インスティテュート(MIMS)は2007年に設立。数理科学を用いた社会・自然界のさまざまな現象の解明や、先端数理科学分野における傑出した国際的研究拠点の形成などを目指しており、▽基盤数理部門(代数学・幾何学・解析学)▽現象数理部門(データ解析・シミュレーション解析・数理解析)▽教育数理部門(数学史・数学教育)▽先端数理部門(各部門に関連するプロジェクトの研究推進)▽融合研究部門(文理融合型研究)の5部門を置いている。

2008年には、国際的に卓越した教育研究拠点の形成を目指す文科省事業・グローバルCOEプログラム「現象数理学の形成と発展」に採択され、日本を代表する現象数理学の教育研究拠点として、これまで活動と実績を積み重ねてきた。