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「時代とともに永続的な発展を」 理事長 日髙 憲三

2014年度定時代議員総会にかくも多くの代議員、校友の皆さまにご出席いただくことを、心からお慶び申し上げます。日頃から母校・明治大学にご指導、ご支援を賜わり、感謝申し上げます。

さて、昨年、本学に62年ぶりのキャンパスとなる中野キャンパスが開校し、新学部・総合数理学部に新入生を迎えました。キャンパスが開校して1年4カ月が経ち、中野キャンパスでの教育・研究活動も軌道に乗り始めております。本学は中野キャンパスを「国際化・先端研究・社会連携の拠点」と位置付けています。国際化の分野では、国際日本学部には約240人の外国人留学生が在学し、毎年約100人の学生が海外留学に行っています。先端研究の分野では、先端数理科学インスティテュート(MIMS)が本年、本学で初めてとなる文部科学省「共同利用・共同研究拠点」に認定されました。数学・数理科学分野での拠点認定は、京都大学・九州大学に次いで3校目であり、本学の研究成果の社会発信に期待を寄せています。

中野キャンパスだけではなく、駿河台にはグローバルフロントが、和泉には新図書館が、生田には第一校舎6号館が竣工するなど、本学は世界に誇れる教育・研究活動の展開に力を注いでいます。高校生や外国人留学生に「明治大学で学びたい」と評価される大学となるためには、教育・研究環境の整備やコンテンツの充実に努めなくてはなりません。

私たちの学生時代、明治大学の特徴は、全国各地の方言が飛び交い、地方色が豊かなことでした。しかし、時代とともに、日本国の人口構造が変化し、本学の学生比率も、東京を中心とした首都圏出身の学生や女子学生の比率が増えました。また、グローバル時代の到来とともに、外国人留学生、日本人学生の海外留学数ともに増加の一途をたどり、明治大学の学生気質も変化しております。近年、日本政府も人口減少問題、地方活性化の問題に取り組んでいますが、これらの課題は大学経営の生死を分けるような問題です。私たちは厳しい社会環境のもと、明治大学を永続的に発展させるために、時代の変化に柔軟に対応し、教育・研究活動の発展につながる努力を重ねなくてはなりません。そして、教育・研究・社会連携を通じて本学の魅力を高め、社会に有為な人材を輩出することが、明治大学の使命であります。

校友の皆さまには、今後とも厚いご支援、ご協力を賜わりますようお願い申し上げるとともに、代議員の皆さま、校友の皆さまのご健勝を心からお祈り申し上げます。