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就職活動スケジュールの大幅変更と本学の就職支援

就職キャリア支援部長 福田 敏行

現在の学部3年生(2016年卒業)と、大学院修士課程1年生(2016年修了)の就職活動スケジュールが大幅に変更になる。

政府が昨年6月に閣議決定した「日本再興戦略」において、2016年卒業・修了予定者からの就職・採用活動開始時期の変更が示されたことを受け、経団連(日本経済団体連合会)は昨年9月に「採用選考に関する指針」を発表。(1)採用に関する広報活動の開始は従来の12月から3月へ、(2)採用選考活動開始は4月から8月へ、それぞれ時期を後ろ倒しにすることにより、正常な学校教育・学習環境の確保と、採用選考活動早期開始の自粛を促した。

大学に配慮した形であるが、3年間続いてきた従来の就職活動スケジュールからの大きな変更に、大学側・企業側とも対応に苦慮しているのが現状である。

さて、本学就職キャリア支援センター(以下キャリアセンター)では、就職スケジュール変更に対応しながら、学生が満足のいくサポート体制を万全にする考えである。

本学には基本的に、大学挙げての就職・キャリア支援体制が脈々と続いている歴史と伝統、実績がある。今も変わらず「face to face」「就職は挑戦だ」「一人一人の学生にきめ細かい対応」を合言葉・軸として積極的かつ精力的に取り組んでおり、今後も変わることなく全力で学生をサポートしていく。

各学部生の出席率が高い学部別就職ガイダンスでは、各企業・官庁などで必須のES(エントリーシート)の書き方指導や、評判の明大オリジナル就職活動手帳の配付のほか、個人相談や、就職活動に必要な基本ノウハウの説明も行う。

また、その他支援行事では、GD講座(グループディスカッション)やGW講座(グループワーク)など、コミュニケーション能力を高める講座や、企業の人事担当者の協力を得て行う本番さながらの模擬面接講座を実施。模擬面接では緊張感の中、面接官からのフィードバックに一喜一憂、そんな経験が本番に大いに役立っている。さらにOB・OGや、すでに内定した4年生の協力を得て行う懇談会や講演会など、紹介しきれない魅力ある支援行事を用意しているので、ご父母の方はご安心願いたい(詳細はHP参照)。定員制の講座もあるが、ぜひ多くの学生に参加してもらいたい。

ところで、今後の就職活動の準備であるが、現在継続中の学業にしっかり取り組むことが何より大切である。最近の面接では、本人が学んできた学問に対する質問が非常に多くなったといわれている。今まで修得した知識を含め、現在勉強中の専門領域や科目等について十分に説明できるよう自分なりに整理しておくことが必要だ。

また、自己分析の重要性である。自分はどんな人間で、何に感動し、何に怒るのか。今だからこそ基本に返って、生まれてから現在までをじっくりと振り返ってみてほしい。毎年、就職活動で最も後悔していることの調査結果が出ているが、第1位は「自己分析ができていなかったこと」(日経就職ナビ調査)である。また学内アンケートでは「もう少し早くキャリアセンターに相談すればよかった」との声も多く聞かれる。共に反省の弁である。ぜひ参考にしてもらいたい。

日本の企業は430万社を超えている。 その中で大企業はたった0.3%。99.7%が中堅・中小企業だ。多くの学生が大手企業を目指し過当競争をしているが、同時に大手以外の企業も注視してもらいたい。日本経済は中小企業で支えられているし、オンリーワンでナンバーワンの企業が多く存在することも事実。とにかく、自分の視野を広めることがとても大切だ。

以上簡単に説明させていただいたが、これら就職活動についての詳細なナビゲートは、学生全員に配付する「明治大学就職活動手帳」にすべて記載してある。この手帳は学部別ガイダンス(10月初開催)で出席者全員に配付するが、基本はこの手帳に集約されているといっても過言ではない。大いに活用してもらいたいものである。

各業界から大人気の明大生。明るく元気で知的な明大生。自信と誇りを持って臨んでもらいたい。キャリアセンターを訪れる民間・官公庁問わず採用担当者は、そろって明大生を欲しがっている。その雰囲気の実際を伝えられないのが残念であるが、失敗・挫折を恐れずにチャレンジして欲しい。まさに明大スピリッツで『前へ!』である。