全国５７地区で父母懇談会　——各地区で多数の父母が参加

本年６月３０日から７月２日まで、山形、宮城、福島の父母懇談会に参加しました。２００８年から２０１１年まで４度参加し、３年ぶりの参加です。前の４回は、東海、中国、九州北部でしたが、今回は、東北地方でした。

今回、感じたことは、少し間が空いての５度目の父母懇談会でしたが、時代の変化や地域の違いがあるのにもかかわらず、場の雰囲気がほとんど変わらないということです。懇談会でのご父母のまなざしは真剣そのもので、地元を離れて東京で学生生活を送っているお子さんに対する愛情がひしひしと伝わってきました。

私が父母懇談会で心がけていることは、明治の良さを知ってもらいたいということです。受験生の人気が日本一とはいえ、学生の中には、受験の結果に満足できずにモヤモヤとした気持ちを持って明治大学に入学した者が少なからずいます。ゼミの学生に接していると、３年生になってもそうした気持ちを引きずり、あるいは程々でいいといったある種の諦観を抱いている学生が見られます。

ご父母もそうしたことは認識しておられるので、私は、「権利自由・独立自治」という建学の精神に基づいて民法典論争で個人の権利を擁護する論陣を張り、布施辰治をはじめとする弱者によりそう社会派弁護士を多く輩出してきたことを踏まえて、そうした歴史と伝統がキャンパスの雰囲気を作っていることを話しています。

各大学は、カリキュラムに工夫を凝らしていますが、学問の本質は普遍性にあり、大学で学ぶ内容は大きく異なるものではありません。どこで学ぶのか、誰と学ぶのか、そして誰に学ぶのか、が重要であることが伝えられれば幸いだと考えています。

「まさか息子が大学生になってまで、ＰＴＡ役員をするなんて」というのが、明治大学父母会の存在を知った時の私の正直な感想でした。

待望の明治大学合格に、家族みんなで入学の日を楽しみにしていました。東日本大震災の春です。夢と希望に満ち溢れて上京の準備をするものの、トランクの中には宮崎でもやっと見つけることができた乾電池、懐中電灯、そして缶詰め。５月の連休前に息子は１人で東京へと旅立ちました。

遠い宮崎から何とか息子と繋がっていたい。東京の様子が知りたい。明治大学の情報が欲しい。そんな時「宮崎県父母会新入生歓迎会」があり、そこには同じような不安を抱えた父母の方々がいらっしゃいました。お互いに話ができてどれだけ安心したことでしょう。

縁あって役員を仰せつかり、今年度は特に県父母会懇談会や全国父母交流会で事務室や連合父母会執行部の方々とお話させて頂く機会がたくさんあります。その中で聞いた「明治大学の父母会は独立自治です。ＰＴＡ（Ｐａｒｅｎｔ　Ｔｅａｃｈｅｒ　Ａｓｓｏｃｉａｔｉｏｎ）ではありません。ＰＡです」という熱い言葉に、「まさか息子が大学生になってまで…」という私の気持は大きく変わりました。父母で学校を元気にするお手伝いがしたい。宮崎県父母会は、元気いっぱいです。

「命あって、無事に大学生活ができることに感謝しなさい。とにかく元気でいなさい。元気でさえいれば何とかなるよ」。４年前に息子に言った言葉を今もう一度贈りたいと思います。母は父母会で毎年毎年、明治大学が大好きになります。

「えっ、大学でもＰＴＡ？」。これが父母会から新入会員歓迎会のご案内をいただいた時の私の率直な感想です。それから２年以上経った今、いつの間にか明治の虜になり、大いに父母会を謳歌している自分がおります。

明治は「関わった人すべてをファンにしてしまう、そんな魅力ある大学」と会の先輩に教わりました。いつも気さくにお話をしてくださる学長はじめ諸先生方、いつも親身な対応をしてくださる父母会事務室はじめ大学職員の皆様、就職説明会の講師を依頼すると後輩の為ならと万難を排し必ず引き受けてくださる若手ＯＢ・ＯＧの皆様、明治を愛し明るく元気に地域を盛り上げておられる校友会の皆様、そして、いつも楽しい語らいとおもてなしの心溢れる連合父母会・各地父母会の皆様方。

まさしくこの教えの通り、父母会を通して出逢った明治の皆様は、明るく気さくで人間味溢れる魅力的な方ばかりであり、いつの間にかその「明治カラー」の大ファンとなっているのは私だけではないと思います。

常に未来を見つめ、前向きかつ斬新な発想で新しい事に挑戦する、そんな明治大学を大いに楽しみ、明治カラーにどっぷり染まる父母会活動にして参りたいと思っております。