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ズームアップ〈第533回〉伝統校の門を叩いた高校卓球部一期生



卓球部 大田 貴翔

大学卓球界の王者として君臨する明治大学。部員の多くは名門高校からの進学者だ。そんな中で大田貴翔(商1=慶誠)は高校時代、男子卓球部の1期生という珍しい経歴を持つ。

プレッシャーが喜びへと変化した。明大に進学が決まった時は、伝統と歴史の一員となることを重圧に感じた。「全国トップクラス、世界代表選手を何人も出している明大に入れることが信じられなかった」。しかし、初めての先輩の存在が気持ちを変化させる。「自分が慣れるように気を遣ってもらったりした」と明大のチームワークの良さはコートを離れても変わらない。徐々にチームに慣れ、明大でプレーすることが喜びに変わっていった。

大田は慶誠高男子卓球部の1期生として入部した。小学1年生の時に卓球を始め、地元のクラブチームで練習を重ねていた大田に、慶誠高で総監督を務め、大田の通っていたクラブチームの経営者でもあった高木誠也監督から声がかかった。「信頼している監督」と、恩師からの誘いに迷いはなかった。

高校時代の目標は全国で勝てる選手になること。今でもその目標は変わっていない。「強くなりたい」。歴史と伝統を誇る明治大学。その未来を背負うホープの躍進に期待が懸かる。

(おおた・きしょう 商1 慶誠 174cm・73kg)

文・写真/田中莉佳(文1)