駿風

2011年3月11日の東日本大震災から今年で3年を越えた。あの事態が日本と日本人に何をもたらしたか。私たちの心の中心部に投げかけられたまま、歳月が流れる。

それにしても、今年2014年は日本と日本人の歴史に関わる大発見が続いた。藤原定家の「超新星」記録の貼付け、検地以前に豊臣秀吉に提出された「田地・石高」報告書、徳川吉宗時代の日本地図、与謝蕪村の「蜀桟道図」、西本願寺文書の土方歳三の動静、きわめつけは、暗殺直前に書かれた坂本龍馬の書簡草稿などである。

近現代史や文化史に関わる発見も矢継ぎ早だった。新撰組・斎藤一の「警視庁名簿」、正岡子規書簡、五高へ赴任直前の夏目漱石書簡と短冊、与謝野晶子の未発表短歌、川端康成の未投函恋文など。日本歴史や文化に関わる大発見の数々を、どう理解すればよいのか。

筆者はあの震災から3年余を経て、日本人が、「無常」観を抱えたまま、それでも未来に向けて文化を保持していこうとする意志を持った現れだと考える。文化を保持して未来につなぐのは、大学なら、さしずめ図書館である。

中野キャンパスには、その意味で、まだ「図書館」がない。

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