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「北京大学外国語学院 明治大学マンガ図書館閲覧室」が開室

村山元首相の書を紹介する飯田教務理事 学生が自由に閲覧できる環境

明治大学は11月28日、中国・北京大学にて「北京大学外国語学院 明治大学マンガ図書館閲覧室」の開室式および除幕式を行った。北京大学とは、2009年に学術交流協定を締結。同閲覧室については、日本のマンガ・アニメ文化の展示を通じ、文化・学術的な交流を促進することを目的に2010年、設立意向書の調印を行っていた。

北京大学外国語学院・多目的ホールで行われた開室式には、飯田和人教務担当常勤理事、納谷廣美学事顧問、金子邦彦図書館長が出席。北京大学からは呉志攀北京大学常務副学長らが列席し、北京大学生や報道関係者、合わせて約200人が参加した。

冒頭、木寺昌人在中国日本国特命全権大使は「中国との文化交流をより一層促進していきたいと考えており、今回の閲覧室の開室を非常に心強く受け止めている」と祝辞。

続いて登壇した飯田教務理事は関係各位に謝辞を述べた上で、「本学がこれまで北京大学で開催してきた『日本マンガ・アニメ文化先端講座』の会場の熱気はすごく、マンガ・アニメの持っている文化的なパワーを感じた。この閲覧室が日中友好をはじめ、新しい文化・芸術の象徴となることを期待している」と語った。さらに、開室に際して本学顧問の村山富市元首相から贈呈された「漫画無国界 芸術伝真情」「杖莫如信」※という2つの書を紹介し、今後閲覧室に飾られることを発表した。

除幕式に参加していた北京大学生、渡辺栄香さんは「中国人の学生の多くは私たちが日本人だと分かると、とてもフレンドリーに接してくれます。それは、彼らがマンガを読み、日本の現代文化を好きになっているからです。マンガ閲覧室の開設で、さらに“クール・ジャパン”が広がり、日本人に優しい中国人を増やすきっかけになるので、とてもうれしく思います」と、感想を語った。

※「漫画無国界 芸術伝真情」とは、「マンガに国境はなく、芸術は真情を伝える」の意味。「杖莫如信」とは、「頼りになるものとして、信義に勝るものはない」の意味で、出典は『春秋左伝』の一節となっている。