Go Forward

昨年4月に日本語教育センター長を命じられてほぼ1年過ぎた。本業は文学部のドイツ文学教師だから、言葉を教えるという点で全くの門外漢ということはないが、学部ではほぼ研究・教育に専念していればよかったのに対し、ここでの業務は管理運営。不慣れなもので頭が痛い。

だが、ここに来て、学部にいると意識すらしなかったことに気づかされる。留学生数の増加も、SGUの問題も、専門の中にいると他所の問題にしか見えなかったが、日本語教育現場の間近にいると、グローバル化の圧力と明治大学の現状の間のきしみが肌で感じられるのだ。

あえて例を1つあげれば、他大学と比較して、センター専従の教職員数が圧倒的に少ない。職員はすべて他業務とかけもち。教員は特任1人きり。この体制で、全学用の入門から上級までの日本語授業や短期日本語研修プログラムの実施ばかりか、間断なく他の業務もこなさねばならない。もし、虎の子の1人きりの特任教員が倒れでもしたら、大混乱は必至。

センターに余力を持たせたい。増員さえあれば、リスク回避ばかりか、新たな事業展開にもつながるはずなのである。