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「動物のゲノム編集とその医学応用」シンポを開催

シンポの趣旨説明を行う長嶋教授

明治大学バイオリソース研究国際インスティテュート(MUIIBR、所長:長嶋比呂志農学部教授)は3月13日、「動物のゲノム編集とその医学応用」と題するシンポジウム(協力:朝日新聞社)を駿河台キャンパス・グローバルホールで開催。ほ乳動物を対象とするゲノム(全遺伝情報)の編集技術や、各種疾患モデルブタの作出による難治性疾患研究などをテーマに、国内外の名だたる研究者が講演を行った。

MUIIBRは、本学を中心とする国内外の大学・研究機関・企業等のネットワークにより構築された国際研究組織で、次世代の医療技術開発に貢献する生物資源の創出・維持・活用が目的。糖尿病などの病態モデルブタを利用した新規治療法の開発・検証など、人類の健康に直結する重要課題に取り組んでいる。

シンポでは長嶋教授の開会あいさつに続き、ゲノム編集技術の一つ「TALEN」を用いた動物研究で世界をリードする米・Recombinetics社のCEO(最高経営責任者)、スコット・ファーレンクラグ博士が「家畜ゲノム編集の農業・医学利用」と題して講演。

続いて、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の井上治久教授が「iPS細胞を用いた神経疾患研究」をテーマに、ミュンヘン大学ゲノム機能解析研究所(LAFUGA)の黒目麻由子研究員が「大型モデル動物の必要性とその開発の現状」をテーマにそれぞれ講演した。

最後に「ブタのゲノム編集と疾患モデル開発への応用」と題して長嶋教授が講演後、講演者らによる総合討論も行われ、医療の革新的進歩への期待を抱かせながらシンポは幕を閉じた。