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先輩の恩は後輩に返そう

校友会長 向殿 政男
卒業生の皆様、ご卒業、おめでとうございます。本日から、皆様は明治大学の校友です。そして、明治大学校友会の一員になります。これまで明治大学を卒業した校友は、既に53万人を数え、日本はもとより、世界中で活躍しています。これらの諸先輩は、皆様の実社会への門出をお祝いし、皆様を温かく迎えてくれるはずです。

明治大学の数ある良さの中の一つに、先輩が後輩の面倒を大変よく見るということがあります。事実、実社会で諸君が明大出身だと分かると諸先輩は喜んで面倒を見てくれるでしょう。このことは、現役のときにも、ゼミやクラブ活動などで実感されているかとは思いますが、実社会でも先輩の面倒見の良さが明治大学の特徴でもあり、他に誇る伝統なのです。自分が先輩から受けた恩は、一生大事にしてください。このとき重要なことは、面倒を見てくれた先輩にその恩を返すことではありません。これから続いてくる後輩に返すことです。後輩の面倒をよく見てやってください。恩を受けた後輩は、その恩を次に来る後輩に返すでしょう。これが明治大学の綿々として続いている伝統であり、明治大学の校風を形作ってきているのです。明治大学とその校友同士が他の大学にない団結力を持っている理由はここにあるに違いありません。

伝統ある母校明治大学は、私たちの誇りです。誇れる母校を持つ私たちは、大変な幸せ者であります。明治大学の卒業生として、誇りを持って、胸を張って、思う存分社会で活躍してください。実社会での皆様のご活躍を期待しております。

最後に、時には卒業生として母校に思いをはせ、青春の思い出としての心の故郷である母校を持つ幸せを実感してください。そして、母校の発展に少しでも貢献しようとする人、後輩である現役の学生の活躍を少しでも支援しようとする人は、ぜひ、校友会の活動に参加してください。全国には、必ず、校友会の支部があり、各支部は皆様の参加をお待ちしているはずです。