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開館5年 明治大学平和教育登戸研究所資料館

生田キャンパスに点在する戦争遺跡を保存し、旧日本陸軍が行ってきた防諜・諜報・謀略・宣伝といった「秘密戦」活動の一端を後世に語り継ぐとともに、歴史・平和・科学教育の発信地とするために設立された「明治大学平和教育登戸研究所資料館」がこのほど、開館5周年を迎えた。

来館者が4万人に

4万人目の来館者となった中学生へ記念品を手渡す山田朗館長

同資料館の来館者が3月18日、4万人に達した。4万人目となったのは、生田キャンパスに隣接する川崎市立桝形中学校の2年生。総合的な学習の時間の中で「戦争と平和」について調べる活動を通じて、かつて存在した陸軍登戸研究所(現生田キャンパス周辺一帯)の調査から、戦争の悲惨さや平和の尊さを学ぼうと来館した。

資料館の常設展とともに、企画展「紙と戦争—登戸研究所と風船爆弾・偽札—」を見学した中学生たちは「和紙でこれだけ大きな気球(風船爆弾)を作っていたのは恐ろしい」と口々に語るなど、戦争を身近なものとして感じている様子だった。

「紙と戦争」をテーマにした講演会

開館5周年を記念して行われた講演会

昨年11月から始まった上記企画展最終日の3月21日、「紙と戦争—秘密戦兵器研究における紙と製紙会社の果たした役割—」と題する講演会が生田キャンパス・第二校舎A館で開催された。機能紙研究の大家である小林良生氏を講師に迎え、平和の尊さ、技術者の理性や人間性の大切さなどについて、定員を超える約150人の参加者とともに考察した。