駿風

人生がくり返すことはないとしても、はたしてやり直すことはできるだろうか。私の研究対象である刑事裁判では、被告人はやり直せることが前提になっている。

裁判では社会復帰後の仕事、住居、生活監督者、交友関係等が確認されるが、被告人が自分のしたことをどんなに反省・悔悟し、更正意欲をもっていても、社会復帰後の環境によっては、やり直しが困難な場合があろう。

話は変わるが、最近学部3年の成績不良者と面談をする機会があった。地方出身者で1、2年次の授業や試験の欠席が多く、アルバイト中心の生活を送っており、親も最近では生活を改めるよう言ってこなくなったという。

欠席の理由は入学後の学部の授業科目に関心がもてず、他の分野に関心があることだという。言い訳かもしれないが、勉学意欲はもっているようである。ここには、このような学生がやり直すために大学としてどうすべきかという、古くて新しい問題がある。

これは「個を強くする大学」全体の問題の1つであり、今後は多様な勉学意欲に応じた学習環境の整備など、きめ細かい対応がますます求められていくであろう。


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