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「私の礎を築いてくれた母校に恩返しを」 ツツミ産業株式会社代表取締役社長 堤 健児(1962年 工学部卒)

私が工学部に入学した当時、多くの学生は角帽をかぶり、詰襟の学生服でした。中庭では大勢の学生が安保反対の声を張り上げていました。私たちが受ける講義は駿河台校舎で行われ、機械実習は古い聖橋校舎まで行かねばならなかったことを思い出します。不便ではありましたが、そのうち4年生になって駿河台の地下に新しい実験室ができて、そこで材料力学を井沢先生のゼミで学びました。ここで学んだ内容が、のちに私の会社の技術の発展に大変貢献してくれました。

また、その頃特許を自分で考案し、お金がないので自分で出願しました。社会人になって3年目に認可が下りました。そのためにようやく馴染みはじめた会社を辞め、新会社を設立し事業を始めました。

この会社が今年50周年を迎えます。長い間夢中で働いていたので、母校の事を思い直すことも時間もありませんでしたが、6年前に初めて友人より明大広報の事を聞き、取り寄せてみました。その後、今住んでいる町田の校友会に初めて出席させていただきました。見知らぬ校友と肩を組み校歌を歌ったとき、学生時代を思いだし目頭が熱くなりました。多くの先輩やOBの方々が母校のために尽力されているのをそこではじめて知り、遅ればせながら私も協力させていただきたく、募金室に電話を致しました。

今後も現役で働き続けている間は、寄付を続けていきたく思います。母校明治とはこれほどまでに力を与えてくれ、魅力的な学び舎であることに感謝しています。