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連合父母会文学賞 「倉橋由美子文芸賞」大賞に山根さん(農4)

文芸賞大賞に輝いた山根さん(前列右から4番目)ら受賞者

「第7回明治大学連合父母会文学賞」の表彰式が2月26日、駿河台キャンパス・リバティタワー23階岸本辰雄ホールにて開催され、「倉橋由美子文芸賞」大賞に山根恭子さん(農4)の『河童』が選出された。同大賞は近年、「該当作品なし」が続いていたが、今回は4年ぶりの選出となり、青土社発行の芸術評論誌「ユリイカ」3月号(2月27日発売)に掲載された。また、同文芸賞ならびに「阿久悠作詞賞」の佳作を各3人が受賞した。

この文学賞は、学生の意欲的な課外活動を奨励しようと、連合父母会の後援を受けて2009年に設立。故倉橋由美子氏(作家、1960年文卒)の名を冠した文芸賞と、故阿久悠氏(作詞家、1959年文卒)の名を冠した作詞賞の2部門があり、明大生を対象に作品を募集している。今年は、倉橋由美子文芸賞に33作品、阿久悠作詞賞 に78作品の応募があった。なお、文芸賞は越川芳明文学部教授(翻訳家)・旦敬介国際日本学部教授(作家、翻訳家)・小谷真理情報コミュニケーション学部客員教授(SF&ファンタジー評論家)、作詞賞はエイベックス・エンタテインメント顧問でプロデューサーの飯田久彦氏が選者を務めた。

表彰式では、川本正信連合父母会長、石川日出志文学部長(連合父母会文学賞運営委員会委員長)のあいさつに続き、福宮賢一学長が祝辞を述べ、「創作活動に没頭し、自身の中にこれまでにないものを生み出す空間を持っていることは素晴らしいこと。この受賞を機に、今後も創作活動を続けてほしい」と受賞者をたたえた。

続いて、文芸賞選者の越川教授、作詞賞選者の飯田氏がそれぞれ講評を述べ、応募作品や受賞作品への感想、今後の創作活動に向けた助言を述べた。文芸賞大賞の山根さんの作品『河童』について、越川教授は「幻想小説的な雰囲気を持つ文体を確立し、エコロジー小説の文体や、現代的なメッセージ性もある。抜群に素晴らしい」と評した。

その後、受賞者があいさつに立ち、文芸賞大賞を受賞した山根さんは「自分を表現することが苦手だが、文章を書くときは自分を出すことができる。自分の中身がそのまま評価されたようでうれしく思う」と喜びを語った。

第7回 明治大学連合父母会文学賞

第1部門
倉橋由美子
文芸賞
大賞 「河童」山根 恭子(農4)
佳作 「蟻」寺本 充希(文3)
「神木」紺野 哲矢(文3)
「On your mark」向田 真(文3)
第2部門
阿久悠
作詞賞
大賞 該当者なし
佳作 「案内人」渡會 由貴(文2)
「母」伊藤 嘉音(文2)
「コトノハ」笹本 拓希(文4)