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「明日の明治」に期待して 理工学部教授・副学長 伊藤 光

大学3年次に出会えた山名正夫先生を慕い、流体力学を専攻し、煙風洞による流れの可視化や飛行の研究に没頭してきました。教員着任後、理工学部助手制度改変に取り組んだ数年は実に苦しいものでしたが、教務主任時代は「大学入試センター試験」導入に成功し、期待以上の志願者数を得て無事終了したときの安堵感を今でも鮮明に覚えています。

学長室専門員時代、短大改組による新学部設置も大きなテーマでしたが、当時の学生部長の襲撃事件が起こり、これを機に「学園の正常化」に取り組むこととなりました。全学の思いが結集し、生明祭では校歌の大合唱に繋がり、嬉しく懐かしい思い出です。その後「21世紀COE」の担当となるも、本学からは1件も採択されず、自らの力不足は勿論、研究体制構築の必要性を痛感しました。

2008年、教務担当副学長兼教務部長の指名を受け、入試・教務・就職等の幅広い任務に目が回るほどの毎日でしたが、10年に志願者11万人を超え初の第1位に輝いたことは、全学の大きな励みになりました。その一方、東日本大震災は全く予期しない経験の大変な日々で、特に武道館での卒業式や入学式の中止という経過は全学の苦渋の決断でした。授業の繰り下げや被災地への支援など諸々の対策が講じられ、全学教職員の総力の下、教育研究の基盤を着実に取り戻していきました。皆様のご尽力に深甚の感謝です。その後総合政策担当副学長に推挙され、多くの方々のお力添えを得て今日に至りました。

明治大学の幾つもの大きな節目に微力ながら関わらせて頂けましたことを深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。