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ズームアップ 第551回「真価発揮のランナーエース」スキー部 島田 正叡



エースに名乗りをあげる快走だった。2月24日から3月1日まで行われたインカレ。クロスカントリー部門の島田正叡(政経3=南砺平)は10kmフリーで8位、30kmクラシカルは9位と個人2種目で入賞を果たした。さらに、最終日の4×10kmリレーでは3区を走り区間7位の好走。ルーキーイヤーから成績を残しあぐねていたものの、3年目にして大車輪の活躍を見せた。

大会前にはできなかった滑りだ。インカレ直前に行われた国体で個人は29位、団体でも10位と辛酸をなめた。ワクシングがうまくいかず、板が滑らなかった。しかし、迎えたインカレ初戦の30kmクラシカルで「滑って止まるような板で出場できた」と自身の調子とワックスの選定が合致。大舞台で本来の力を発揮した。

もちろん、道具の力だけではない。今季は平地での一押しを鍛えるため、ダブルポールの特訓に着手。上半身の力を鍛え、滑りには力強さが増した。努力が実を結んでこその結果には「やっと入賞することができた」と感慨深げに喜んだ。来年は最上級生として、部門のエースとしてインカレに戻ってくる。「意識や練習からチームを1つに」。自分の意識を変えた島田は、次はチームをも変える存在になる。

(しまだ・まさとし 政経3 南砺平高 163cm・47kg)

文・写真/小田切 健太郎(法2)