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国際日本学部 北京大学で出張講座「ガンダム」の安彦良和氏が講演

会場の内外を埋めた300人超の聴衆

国際日本学部は3月20日、中国の最高学府として知られる北京大学で、出張講座「日本マンガ・アニメ文化先端講座」を開催。同大の学生や教員のほか、他大の学生など、会場に入りきらない300人超の聴衆で、会場は熱気に包まれた。

この出張講座は、2010年度から国際日本学部と北京大学外国語学院日本文化部が共催しており、▽第1回・幾原邦彦氏(『美少女戦士セーラームーン』等)▽第2回・富野由悠季氏(『機動戦士ガンダム』等)▽第3回・手塚眞氏および松谷孝征氏(手塚プロダクション等)▽第4回・伊藤博之氏(『初音ミク』等)▽第5回・菅野よう子氏(『マクロスF』楽曲等)と、いずれも好評を博した。

第6回目となる今回は、アニメ『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザインや漫画『虹色のトロツキー』『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』等を手がけ、漫画家やアニメ監督、小説家として幅広く活躍する安彦良和氏を講師に迎えて開催。

北京大学からは、呉志攀常務副学長、寧琦外国語学院長が列席した。

開講に先立ち、あいさつに立った呉副学長は「日本のアニメが、特にキャラクターの描写という点で独自の進化を遂げていることに注目しており、創作過程について話をうかがえる機会は貴重だ」と述べ、寧外国語学院長からは「本講座が、明治大学と北京大学の交流の深化、日中両国の文化交流ひいては国同士の友好関係の発展に寄与することを期待している」とあいさつがあった。

続いて、国際日本学部の横田雅弘学部長があいさつに立ち、「日本のアニメ作品をはじめとしたカルチャーに深い関心を持つ学生は、北京大学と明治大学の学生交換協定を利用した留学を検討してほしい」と会場に呼びかけた。

講座では、安彦氏が「サブカルチャーとして、あくまでサブカルチャーとして」をテーマに、漫画家としての作品への取り組み方やアニメ作品へのかかわり、さらには日中の歴史観など、多岐にわたって講演。

氏が手掛けた『機動戦士ガンダム』について数多く寄せられた質問にも、さまざまな裏話を交えて応じるなど、会場を大いに沸かせた。

講演後には、国際日本学部の森川嘉一郎准教授が、安彦氏のキャラクターデザインが日本のアニメや同人文化の発展にいかに大きな影響を与えたかについて、作品・時代背景も踏まえて分析、解説。氏の功績をひも解き、講座は盛況のうちに終了となった。