「日本の古典と文化・芸能をめぐって」
トークイベントの前半は、土屋学長が「能と世阿弥とイノベーション」、中沢特任教授が「古典芸能の宇宙」と題してそれぞれ講演を行った。30年来、能楽プロデューサーとして活動してきた土屋学長は、世阿弥の作品「風姿花伝」の一節を紹介しながら、新しい視点から能楽に触れることの醍醐味を紹介。常に新しいもの、珍しいものを追求して優れた作品を生み出してきた世阿弥の姿は「現代社会におけるイノベーションに通ずる」とし、14世紀に活躍した世阿弥の魅力を解説した。続いて中沢特任教授は、日本の農村に受け継がれる精神性や文化が、時代の大転換によって失われ、新しいものが生まれるといった表裏一体の社会構造を例に挙げ、「それを芸術の中で見事に表現したのが世阿弥だった」と評した。
対談では、「日本の古典と文化・芸能をめぐって」をテーマに、古今東西の芸術家や作家、作品、伝統文化について縦横無尽に話題が展開。「能は難しい」といった固定観念が一般にある中、中沢特任教授は「映画のように可視化できない、表現できない世界が能にはある」と語り、土屋学長は「物語の背景や面白さなど、新しい視点で能の魅力を掘り起こしていきたい」と現代における能と自らの役割について思いを込めた。
対談では、「日本の古典と文化・芸能をめぐって」をテーマに、古今東西の芸術家や作家、作品、伝統文化について縦横無尽に話題が展開。「能は難しい」といった固定観念が一般にある中、中沢特任教授は「映画のように可視化できない、表現できない世界が能にはある」と語り、土屋学長は「物語の背景や面白さなど、新しい視点で能の魅力を掘り起こしていきたい」と現代における能と自らの役割について思いを込めた。